耳鼻科

身近な病気:蓄膿症について

- 蓄膿症とは蓄膿症は、医学的には慢性副鼻腔炎と呼ばれ、鼻の奥にある空洞、副鼻腔に炎症が起こり、膿が溜まった状態を指します。この副鼻腔は、頬や目の奥、おでこなど顔面の骨の中に左右対称にいくつか存在し、鼻腔と細い通路でつながっています。通常、副鼻腔の内側は薄い粘膜で覆われており、空気の通り道となるだけでなく、声の響きを良くしたり、吸い込んだ空気の加湿や温度調節などの役割を担っています。しかし、風邪やアレルギー性鼻炎などによって鼻の粘膜に炎症が起こると、この副鼻腔へと続く通路が狭くなり、炎症が副鼻腔にまで広がってしまうことがあります。すると、副鼻腔の粘膜からも鼻水と似たような分泌液が排出されますが、炎症によって腫れ上がった粘膜により、分泌液が排出されずに副鼻腔内に溜まってしまい、細菌が増殖して膿が溜まってしまうのです。これが蓄膿症のメカニズムです。蓄膿症になると、鼻詰まりや鼻水、顔面の痛み、嗅覚障害などの症状が現れます。さらに、炎症が長引くと、頭痛や集中力の低下、倦怠感、微熱などの症状が現れることもあります。これらの症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、放置すると重症化して合併症を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
耳鼻科

耳鼻科って何科?

耳鼻咽喉科、あるいは略して耳鼻科は、頭から首にかけての領域にある感覚器官や呼吸、嚥下に関わる器官の病気を専門的に扱う診療科です。具体的には、耳、鼻、喉といった器官が対象となります。 耳鼻科が扱う範囲は多岐に渡ります。聴覚を司る耳の病気としては、中耳炎や外耳炎といった炎症、難聴や耳鳴り、めまいなどが挙げられます。また、鼻の病気としては、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、鼻出血などがあります。さらに、喉の病気としては、扁桃炎や咽頭炎、声帯ポリープなどが代表的です。 これらの病気に対して、耳鼻科では薬物療法や手術療法など、様々な治療法を駆使して患者さんの治療にあたります。また、聴力検査や内視鏡検査など、専門的な検査を通して病気の診断を行います。 近年では、睡眠時無呼吸症候群や顔面神経麻痺、頭頸部腫瘍など、耳鼻科が扱う病気の範囲は広がりを見せています。耳、鼻、喉に違和感を感じたら、早めに耳鼻科を受診することが大切です。
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