高カリウム血症

高カリウム血症治療の切り札:GI療法

- GI療法とはGI療法とは、ブドウ糖とインスリンを点滴で同時に体内に入れる治療法です。この治療法は、血液中のカリウムの濃度が異常に高くなってしまう「高カリウム血症」という病態に対して行われます。私たちの身体にとって、カリウムは心臓や筋肉を正常に動かすために欠かせない重要なミネラルです。しかし、血液中のカリウム濃度が一定以上になると、心臓に悪影響を及ぼし、不整脈を引き起こしたり、最悪の場合は心停止に至ることもあります。高カリウム血症は、腎臓の機能が低下している場合や、カリウムを多く含む食品を過剰に摂取した場合など、様々な要因で引き起こされます。GI療法は、高カリウム血症の中でも特に緊急性を要する場合に用いられます。ブドウ糖とインスリンを点滴することで、血液中のカリウムを細胞内に移動させることができ、迅速にカリウム値を下げることができます。具体的には、インスリンはブドウ糖を細胞内に取り込む働きがあり、その際にカリウムも一緒に細胞内に取り込まれるため、血液中のカリウム濃度が低下するのです。GI療法は即効性が期待できる一方、低血糖などの副作用を引き起こす可能性もあるため、血糖値やカリウム値を注意深く monitoring しながら行う必要があります。また、GI療法はあくまでも対症療法であり、高カリウム血症の根本的な治療には、その原因に応じた治療が必要となります。
PAGE TOP