顔面神経麻痺

耳鼻科

真珠腫性中耳炎:耳の奥に潜む真珠の脅威

- 真珠腫性中耳炎とは 真珠腫性中耳炎は、耳の奥にある中耳という空間に、本来はあってはいけない皮膚細胞が入り込み、増殖してしまう病気です。 中耳には、音を伝えるための小さな骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)が存在し、鼓膜の振動を内耳に伝えています。 真珠腫性中耳炎になると、この中耳の中に皮膚細胞が入り込み、増殖を始めます。 この皮膚細胞は、まるで真珠のように白く見える塊を作るため、「真珠腫」と呼ばれています。 真珠腫は、周囲の骨を溶かしながら徐々に大きくなっていく性質を持っています。 そのため、初期段階では自覚症状がほとんどないことが多く、気づかないうちに病気が進行してしまう場合もあります。 しかし、真珠腫が大きくなると、周囲の組織や神経を圧迫し始め、様々な症状が現れてきます。 具体的には、耳の聞こえが悪くなる、耳鳴りがする、耳が詰まった感じがする、耳だれが出るといった症状がみられます。 さらに症状が進むと、めまいや顔面神経麻痺、頭痛、意識障害などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあります。 真珠腫性中耳炎は、自然に治ることはなく、放置すると症状が悪化する一方です。 そのため、早期発見・早期治療が非常に重要となります。
脳・神経

顔面神経麻痺:顔の動きを司る神経に起こる障害

- 顔面神経麻痺とは 顔面神経麻痺とは、私たちの表情を司る顔の筋肉を動かすための神経である顔面神経に障害が生じることで、顔の筋肉が麻痺してしまう病気です。 顔面神経は、脳からの指令を顔の筋肉に伝える役割を担っています。この神経に何らかの異常が発生すると、脳からの指令が顔の筋肉にうまく伝わらなくなり、様々な症状が現れます。 顔面神経麻痺の主な症状は、顔の片側、または両側に麻痺が生じ、思い通りの表情が作りにくくなることです。例えば、おでこにシワを寄せたり、目をしっかりと閉じたり、口を大きく開けたりすることが難しくなります。 また、顔の麻痺以外にも、様々な症状が現れる場合があります。まぶたが完全に閉じられないために目が乾燥しやすくなったり、口角からよだれが垂れてしまったり、味を感じにくくなったりするケースもあります。さらに、耳の痛みや、音が響いて大きく聞こえるといった症状が出る場合もあります。
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