顔面神経

脳・神経

顔面神経麻痺:顔の動きを司る神経に起こる障害

- 顔面神経麻痺とは 顔面神経麻痺とは、私たちの表情を司る顔の筋肉を動かすための神経である顔面神経に障害が生じることで、顔の筋肉が麻痺してしまう病気です。 顔面神経は、脳からの指令を顔の筋肉に伝える役割を担っています。この神経に何らかの異常が発生すると、脳からの指令が顔の筋肉にうまく伝わらなくなり、様々な症状が現れます。 顔面神経麻痺の主な症状は、顔の片側、または両側に麻痺が生じ、思い通りの表情が作りにくくなることです。例えば、おでこにシワを寄せたり、目をしっかりと閉じたり、口を大きく開けたりすることが難しくなります。 また、顔の麻痺以外にも、様々な症状が現れる場合があります。まぶたが完全に閉じられないために目が乾燥しやすくなったり、口角からよだれが垂れてしまったり、味を感じにくくなったりするケースもあります。さらに、耳の痛みや、音が響いて大きく聞こえるといった症状が出る場合もあります。
検査

クボステック徴候:低カルシウム血症のサイン

- クボステック徴候とはクボステック徴候とは、顔面神経と呼ばれる、顔の表情筋を動かす神経を軽く叩いたり、頬を軽く刺激したりした際に、顔面の筋肉が瞬間的に痙攣し、ピクピクと動く反射現象のことです。この現象は、健康な人では通常見られません。クボステック徴候が現れる原因として最も多いのは、血液中のカルシウム濃度が低下した状態、すなわち低カルシウム血症です。カルシウムは、神経や筋肉の興奮を抑える働きをする重要なミネラルです。そのため、血液中のカルシウム濃度が低下すると、神経や筋肉が過剰に興奮しやすくなり、顔面神経を軽く叩くなどの刺激に対して、顔面の筋肉が過剰に反応して痙攣してしまうのです。低カルシウム血症は、副甲状腺機能低下症やビタミンD欠乏症などの病気によって引き起こされることがあります。そのため、クボステック徴候が見られた場合には、これらの病気を疑い、血液検査などによってカルシウム濃度をはじめとした様々な項目を調べる必要があります。クボステック徴候自体は、痛みや日常生活に支障をきたすものではありませんが、低カルシウム血症が進行すると、手足のしびれや痙攣、意識障害などを引き起こす可能性があります。そのため、クボステック徴候が見られた場合には、自己判断せずに、速やかに医療機関を受診することが大切です。
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