髄膜炎のサイン?項部硬直を解説
- 項部硬直とは
仰向けに寝ている患者さんの頭を、医師がゆっくりと持ち上げようとすると、首の後ろに抵抗を感じ、頭を胸の方にスムーズに近づけられないことがあります。このような状態を「項部硬直」と呼びます。簡単に言うと、首が硬くなって動きが悪くなった状態を指します。
この項部硬直は、髄膜炎の患者さんに多く見られる症状の一つとして知られています。髄膜炎とは、脳や脊髄を覆っている薄い膜である髄膜に炎症が起こる病気です。髄膜は、外部からの衝撃から脳や脊髄を守るという重要な役割を担っています。
項部硬直は、髄膜炎以外にも、くも膜下出血や脳腫瘍など、脳や脊髄に何らかの異常が生じた場合にも現れることがあります。これらの病気では、項部硬直以外にも、頭痛や発熱、嘔吐などの症状が見られることが多く、これらの症状を伴う場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
項部硬直は、これらの病気の重要なサインとなる場合があります。そのため、首の後ろに違和感や硬さを感じたら、自己判断せずに、医療機関を受診し、医師の診察を受けることが大切です。