錐体路徴候

脳・神経

口とがらし反射:症状と原因

- 口とがらし反射とは口とがらし反射とは、外部からの特定の刺激に対して、本来は現れないはずの原始反射が、神経系の異常により出現してしまう状態を指します。この反射は、医師が患者の上唇の中央を優しく叩くことで確認できます。その際、まるで口をとがらすように唇が突き出る様子が特徴的で、このことから「口とがらし反射」と名付けられました。健康な大人の場合、この反射は通常見られません。これは、乳幼児期にのみ現れる原始反射が、成長と共に中枢神経系によって抑制されるためです。しかし、脳に何らかの損傷があったり、神経系の発達が未熟な乳幼児期であったりする場合には、この抑制機能が正常に働かず、口とがらし反射が出現することがあります。口とがらし反射自体は、生命に関わるような危険な反射ではありません。しかし、その出現は脳性麻痺などの神経疾患の指標となる可能性があります。そのため、乳幼児健診などでこの反射が認められた場合は、医師による詳しい検査が必要となる場合があります。また、成人になってからこの反射が現れた場合も、速やかに医療機関を受診することが大切です。
PAGE TOP