錐体外路障害

脳・神経

不随意運動:意志とは無関係に起こる体の動き

- 不随意運動とは?私たちは普段、歩く、物を掴む、言葉を話すといった動作を自分の意思で行っています。このような動作は、脳からの指令が神経を通じて筋肉に伝わることで成り立っています。しかし、中には自分の意思とは関係なく、意図せずに体が動いてしまうことがあります。これが「不随意運動」です。不随意運動には、大きく分けて二つの種類があります。一つは、心臓の鼓動や消化器官の運動のように、私たちが意識することなく、生命維持のために自然と行われているものです。これらは自律神経と呼ばれる神経が調節しており、生きていく上で欠かせないものです。もう一つは、本来は自分の意思でコントロールできるはずの体の動きが、思い通りに動かなくなってしまうものです。例えば、手足が震えたり、顔が引きつったり、首が傾いたりといった症状が現れます。これらの不随意運動は、病気や障害、薬の副作用などが原因で起こることがあります。具体的には、パーキンソン病や脳卒中、ジストニア、薬剤性パーキソニズムなどが挙げられます。不随意運動の大きな特徴は、意識的に止めようとしても、なかなか止めることが難しいという点です。症状が軽い場合は日常生活に支障がないこともありますが、重症化すると日常生活に大きな影響を及ぼす可能性もあります。そのため、原因に応じた適切な治療が必要となります。気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
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