転移

その他

全身に広がる病気:播種性とは?

- 播種性の意味医学の分野において、「播種性」という言葉は、病気や腫瘍細胞などが、血液やリンパ液の流れに乗って、本来発生した場所から離れた臓器や組織に拡散し、新たな病巣を形成することを指します。この言葉は、農作業における「種まき」に由来しています。農家が畑に種をまくように、病原体や腫瘍細胞が体内のあちこちに散らばり、まるで種が芽を出すように、新たな病巣を作り出す様子を、播種になぞらえて表現しています。例えば、がん治療の分野では、がん細胞が最初に発生した臓器から離れた場所に転移することを、「播種性転移」と呼びます。これは、がん細胞が血液やリンパ液に入り込み、体内の別の場所に運ばれて、そこで増殖を始める現象です。播種性転移は、がんが進行した状態であることを示しており、治療が困難になる場合が多いです。このように、「播種性」という言葉は、病気が広がる様子を具体的にイメージさせる言葉として、医学の様々な場面で使用されています。
消化器

ウィルヒョウ転移:その名は不吉なサイン

皆さんは「鎖骨上窩(さこつじょうか)」という部分をご存知でしょうか?鎖骨上窩とは、左右の鎖骨の上、ちょうど首と肩の境目あたりに見られる、くぼんだ部分のことです。この鎖骨上窩に、時に小さな腫れが見つかることがあります。一見、大したことのないようなこの腫れですが、実は体からの重要なサインである可能性があります。 医学の世界では、がんが進行し、体の離れた場所に広がることを「転移」と呼びます。そして、「ウィルヒョウ転移」は、その中でも特に注意すべき転移の一つです。ウィルヒョウ転移とは、胃がんや肺がん、乳がんなど、様々な種類のがんが、リンパの流れに乗って鎖骨上窩にあるリンパ節に転移することを指します。 鎖骨上窩に見られる小さな腫れの多くは、良性のリンパ節腫脹であることがほとんどです。しかし、中にはウィルヒョウ転移が隠れている可能性もあるため、注意が必要です。特に、健康な状態でありながら、理由もなく鎖骨上窩に腫れが見られる場合や、腫れが持続する場合は、速やかに医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
その他

がん治療の用語解説:メタとは?

『メタ』という言葉は、医療の現場、特にがん治療において『転移』を意味する言葉として使われます。では、なぜ『転移』が重要なのでしょうか。がんは、体の特定の場所に発生した後、周囲の組織に侵入しながら増殖していきます。そして、さらに進行すると、がん細胞は血液やリンパ液の流れに乗り、体の他の場所に移動することがあります。この現象が『転移』です。『転移』は、がんが体の別の場所に広がることを意味し、がん治療を複雑にする大きな要因となります。 例えば、最初に肺で発見されたがんが、骨や脳などに転移することがあります。このように、がんが元の場所から離れた場所で増殖すると、治療がより困難になる場合が多く見られます。さらに、転移したがんは、元の場所のがんと比べて、治療に対する反応が異なることがあります。そのため、医師はがんの治療方針を決定する際に、転移の有無を慎重に診断します。がんの種類や転移の程度によって、手術、放射線療法、化学療法など、様々な治療法を組み合わせることがあります。『メタ』という言葉は、がんの深刻な側面を表す言葉として、医療従事者の間で共通認識されています。
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