赤沈とは? 検査でわかること
- 赤沈の概要赤沈とは、赤血球沈降速度を省略した言葉で、血液検査の一つです。この検査では、採取した血液を細いガラス管に入れ、一時間静置した時に、赤血球がどのくらいの速さで沈んでいくかを測定します。健康な状態では、赤血球はゆっくりと沈んでいきます。しかし、体内で炎症が起きている場合、血液中のタンパク質のバランスが変化し、赤血球同士がくっつきやすくなります。その結果、赤血球は塊となりやすくなるため、沈む速度が速くなります。つまり、赤沈の値が高い場合は、体内で炎症反応が起こっている可能性を示唆しているのです。ただし、赤沈はあくまでも炎症反応の有無を調べるための検査の一つであり、これだけで特定の病気を診断することはできません。赤沈の値が高い場合は、医師が他の検査結果や症状も踏まえ、総合的に判断する必要があります。例えば、関節リウマチなどの膠原病や感染症、悪性腫瘍などが疑われる場合に、追加の検査が行われます。赤沈は簡便な検査でありながら、体の状態を知る上で重要な手がかりとなります。