医療行為における「観血的」とは?
医学の分野において、「観血的」という言葉は、文字通り「血を見る」処置、つまり出血を伴う医療行為を指します。患者さんの体内に直接アプローチするため、出血は避けられない側面と言えます。
観血的な医療行為の代表例としては、外科手術が挙げられます。外科手術では、メスを用いて皮膚や組織を切開し、病変部を切除したり、臓器を修復したりします。例えば、虫垂炎の手術では、炎症を起こした虫垂を切除するために腹部を切開します。また、骨折した骨を固定するために、金属プレートやネジを埋め込む手術なども、観血的な医療行為に分類されます。
心臓カテーテル検査も、観血的な医療行為の一つです。この検査では、足の付け根や腕の血管からカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、心臓まで進めます。そして、造影剤を注入しながらレントゲン撮影を行うことで、心臓の血管の状態を詳細に調べます。
観血的な医療行為は、出血や感染症などのリスクを伴いますが、直接患部にアプローチできるため、より確実な診断や治療効果が期待できます。例えば、外科手術では、病変部を直接見て確認しながら切除できるため、取り残しを少なくすることができます。また、心臓カテーテル検査では、心臓の血管の状態を詳細に把握することで、適切な治療方針を立てることができます。