血管障害

皮膚科

全身性硬化症:皮膚や内臓が硬くなる病気

- 全身性硬化症とは全身性硬化症は、皮膚や内臓など、体の様々な場所に硬化(線維化)が起こる病気です。線維化とは、本来は柔軟性のある組織が、コラーゲンというたんぱく質が過剰に作られることで、硬くなってしまう現象です。この線維化は、血管や内臓など、全身の結合組織で起こる可能性があります。健康な状態では、結合組織は体の組織や器官を支え、弾力性を与える役割を果たしています。しかし、全身性硬化症を発症すると、この結合組織が硬くなってしまい、本来の機能を果たせなくなります。その結果、皮膚の硬化や色素沈着、関節の痛み、指先の潰瘍、臓器の機能障害など、様々な症状が現れます。全身性硬化症は、国の指定難病に認定されている希少疾患です。厚生労働省の研究班の報告によると、国内の患者数は約2万2千人と推定されています。原因は未だ解明されておらず、根本的な治療法は確立されていません。しかし、早期に診断し、症状に合わせた適切な治療を行うことで、病気の進行を遅らせ、生活の質を維持することが可能です。
その他

糖尿病が引き起こす足病変:糖尿病足病変とは?

- 糖尿病足病変とは糖尿病は、血液中の糖分を調節するインスリンというホルモンが十分に働かなくなる、あるいは体がインスリンをうまく利用できなくなることで発症する病気です。このインスリンの作用不足によって、血液中に過剰な糖分が滞ってしまう状態が高血糖です。糖尿病足病変は、この高血糖状態が長く続くことで引き起こされる合併症の一つで、足にさまざまな症状が現れます。糖尿病によって高血糖状態が続くと、足の神経や血管に障害が生じます。神経障害によって足の感覚が鈍くなり、痛みや温度を感じにくくなってしまうため、知らず知らずのうちに足に傷を負ってしまっても気づかないことがあります。また、血管の障害によって血流が悪くなると、傷の治りが遅くなり、細菌などに感染しやすくなります。こうした状態が悪化すると、足には潰瘍や壊疽といった深刻な病変が生じます。潰瘍は皮膚や皮下組織が欠損した状態で、細菌感染を伴うことが多く、強い痛みを伴います。壊疽は組織が壊死した状態で、黒く変色したり、悪臭を放ったりします。糖尿病足病変は、放置すると日常生活に支障をきたすだけでなく、最悪の場合は足を切断しなければならなくなることもあるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。そのため、糖尿病と診断された方は、足の症状に注意し、定期的な検査を受けるように心がけましょう。
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