カットダウン:緊急時の血管確保
- カットダウンとはカットダウンとは、手術などにおいて、静脈に薬剤や栄養剤などを投与したり、血液を採取したりするために、皮膚やその下の組織を切開して血管を露出させ、そこにカテーテルと呼ばれる細い管を挿入する医療行為です。点滴のように針を血管に刺して行う方法とは異なり、カットダウンではメスを用いて皮膚を切開します。そのため、血管が細かったり、深い場所にあったりする場合でも、確実に血管にカテーテルを挿入することができます。カットダウンは、緊急を要する状況など、通常の方法では血管確保が難しい場合に有効な手段です。例えば、大量出血やショック状態などにより、通常の点滴では十分な効果が得られない場合や、新生児や乳幼児のように血管が非常に細い場合などに用いられます。しかし、カットダウンは皮膚を切開するため、感染症のリスクを伴います。また、神経や血管を傷つける可能性もゼロではありません。そのため、カットダウンは他の方法では対応が難しい場合にのみ、熟練した医師によって行われます。