薬剤投与

看護技術

医療現場における縁の下の力持ち:シリンジポンプ

- シリンジポンプとはシリンジポンプは、注射器を用いて、設定した量や速度で薬剤を投与する医療機器です。注射器をポンプに設置し、投与量、速度、時間を設定することで、正確かつ安全に患者さんに薬剤を送り届けることができます。従来の点滴のように、重力で薬液を落とす方法と比べて、シリンジポンプはより正確な投与量を維持できることが大きな特徴です。これは、ポンプ内のモーターが注射器を押す力を一定に保ち、重力の影響を受けずに薬液を送り出す仕組みになっているためです。シリンジポンプは、主に病院の集中治療室や手術室など、患者の状態を注意深く監視する必要がある場面で使用されます。例えば、鎮痛剤や抗生物質など、少量の薬剤を長時間かけて投与する場合や、心臓の薬のように、投与速度が厳格に管理されている薬剤を投与する場合などに用いられます。さらに、近年では、自宅で医療ケアを受ける在宅医療の現場でも、シリンジポンプの活用が進んでいます。小型化や操作性の向上が進んでおり、患者さん自身や家族が使用しやすいように工夫されています。このように、シリンジポンプは、医療現場において欠かせない医療機器の一つとなっています。

薬が効かなくなる?ウォッシュアウトの仕組み

- ウォッシュアウトとは? 私たちが薬を飲むと、その薬は体の中に吸収され、効果を発揮します。しかし、薬の効果は永遠に続くわけではありません。時間の経過とともに、薬は徐々に体から排出され、その効き目は薄れていきます。この、薬が体から出ていき、効果が弱まっていく現象を「ウォッシュアウト」と呼びます。 では、どのようにして薬は体の中から消えていくのでしょうか? まず、薬は肝臓で分解されます。肝臓は、体にとって有害な物質を解毒する働きを持つ臓器です。そして、分解された薬は、主に腎臓を通って尿として体外に排出されます。 このように、薬が体内に吸収されてから、肝臓での分解、そして腎臓からの排出という過程を経て、最終的に体の中からなくなる一連の流れを「ウォッシュアウト」と捉えることができます。 ウォッシュアウトのスピードは、薬の種類や服用量、年齢、体質などによって異なります。また、腎臓や肝臓の機能が低下していると、薬の排出が遅くなり、効果が長く続く場合があります。逆に、排出が早すぎると、十分な効果が得られないこともあります。
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