よくある婦人科疾患、子宮筋腫について
子宮筋腫とは、子宮にできる腫瘍で、子宮の筋肉層に発生します。子宮は妊娠すると赤ちゃんを育むための大切な臓器ですが、子宮筋腫は、その子宮の壁を作っている筋肉組織の一部が増殖してできる、こぶのような良性の腫瘍です。子宮筋腫は、子宮がんのような悪性のものではなく、がん化する心配はほとんどありません。子宮筋腫は非常に多くの女性に見られる病気で、30歳代から40歳代の女性に多くみられます。自覚症状がない場合も多く、健康診断や他の病気の検査などで偶然発見されることもあります。大きさは数ミリのものから、中には10センチを超えるものまであり、大きさやできる場所、数も人によって様々です。また、子宮筋腫は、一つだけできる場合もあれば、複数個できる場合もあります。症状としては、月経の量が多くなったり、生理痛がひどくなったりすることがあります。また、貧血や、頻尿、便秘などの症状が出ることもあります。子宮筋腫は良性の腫瘍なので、必ずしも治療が必要なわけではありません。しかし、症状が重い場合や、不妊の原因となっている場合には、治療が必要となることがあります。治療法としては、薬物療法や手術療法などがあります。