エアアンビュランス:空飛ぶ救命救急
- エアアンビュランスとは
エアアンビュランスとは、航空機を用いて患者を搬送し、同時に機内で医療行為を行う救急医療体制のことを指します。この言葉は、医療活動のために専用に設計された航空機自体を指す場合にも使われます。
エアアンビュランスに使用される航空機は、主にヘリコプターと飛行機の2種類です。それぞれに特徴があり、状況に応じて使い分けられます。ヘリコプターは、小回りが利き、病院のヘリポートなど比較的小さな場所にも離着陸できるため、都市部や山間部など、アクセスが困難な場所での活動に適しています。一方、飛行機はヘリコプターよりも長距離を高速で移動できるため、広範囲な地域からの搬送や、専門的な治療が必要な場合に遠くの病院へ搬送する際に活躍します。
エアアンビュランスが重要な役割を担う背景には、「救急医療における時間」という概念があります。救急医療の現場では、一刻も早い治療開始が患者の救命率や後遺症の軽減に大きく影響するという考え方が基本となっています。そのため、一刻を争う事態において、渋滞などの影響を受けずに迅速に患者を搬送できるエアアンビュランスは、非常に有効な手段として位置付けられています。