ADL:生活の基盤となる動作
- ADLとはADLは「Activities of Daily Living」の頭文字を取った言葉で、日本語では「日常生活動作」と訳されます。人が毎日を健康に、そして自分の力で生きていくために必要な、基本的な動作のことを指します。食事や排泄、着替えや移動など、普段何気なく行っている行動も、実はADLとして体系的に分類されているのです。
ADLは大きく分けて、食事、排泄、整容、更衣、移動、入浴の6つに分類されます。 食事は食べ物を口に運び、噛んで飲み込むまでの一連の動作、排泄はトイレに行って用を足す動作を指します。整容は、髪を梳いたり、顔を洗ったり、歯を磨いたりといった身だしなみを整える動作、更衣は服を着たり脱いだりする動作を指します。移動は、寝返りを打ったり、歩いたり、車椅子を使って移動したりといった動作が含まれます。そして入浴は、浴槽に入ったり出たり、体を洗ったりする動作を指します。
これらの動作は、私たちが人間らしく、社会生活を送る上で欠かせないものです。ADLがスムーズに行えることは、生活の質を維持するだけでなく、心の健康にも大きく関わってきます。しかし、病気や怪我、加齢などによって、ADLが困難になることがあります。そのような場合は、周囲の人の助けを借りながら、可能な範囲でADLを維持していくことが大切です。