臍帯

産婦人科

命のルート:臍静脈の役割

母親のお腹の中で育つ赤ちゃんにとって、母親の存在はまさに絶対的です。母親から栄養や酸素をもらい、不要なものを渡して処理してもらう。その大切な役割を担っているのが、まるで命綱のように太い管である「臍帯」です。 臍帯の内部には、動脈と静脈が通っていて、それぞれが重要な役割を担っています。動脈は、赤ちゃんから母親へ、不要になったものや二酸化炭素などを運ぶ役割を担います。一方、今回注目する臍静脈は、母親から赤ちゃんへ、酸素や栄養を豊富に含んだ血液を送るという、まさに生命線ともいえる重要な役割を担っています。 臍帯は、妊娠期間中ずっと、赤ちゃんが成長するために必要な物質を運ぶ役割を果たし続けます。そして、赤ちゃんが無事に生まれ、産声を上げた後に、その役割を終え、母親と赤ちゃんから切り離されます。その後、臍帯の一部は体内に吸収され、残りは乾燥して「へその緒」として、私たちが生まれた証として残るのです。 このように、臍帯は母親と胎児を繋ぐ、まさに命の架け橋といえます。その中で、今回注目した臍静脈は、酸素や栄養を赤ちゃんに届けるという重要な役割を果たし、赤ちゃんの成長を支えています。
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