身近な医学用語:アイテルって何?
「アイテル」という言葉は、あまり日常会話では耳にする機会が少ないかもしれませんね。しかし、実際には私たちにとってそれほど遠い存在ではありません。「アイテル」とは、怪我をした時などに傷口に見られる、あの黄白色で粘り気のある液体のことを指します。医学の世界では「膿」と呼ばれています。少しばかり目を背けたくなるようなイメージがあるかもしれませんが、これは決して悪いことばかりではありません。むしろ、私たちの体が病気や怪我から回復しようと、懸命に働いている証拠なのです。
体の中に細菌やウイルスなどの病原体が侵入してくると、私たちの体は免疫システムを働かせて、それらと戦おうとします。その際、血液中にある白血球の一種である「好中球」が、病原体を攻撃し、死滅させます。アイテルは、この好中球や病原体の残骸、そして傷ついた組織の細胞などが混ざり合ってできたものなのです。つまり、アイテルは体の防衛反応によって生まれたものと言えるでしょう。
ただし、アイテルが多い場合や、なかなか治らない場合には、注意が必要です。それは、体の中で炎症が still 起きているサインかもしれません。そのような時は、自己判断せずに、医療機関を受診するようにしましょう。