産婦人科

おりもの:女性の身体を守る大切な役割

- おりものとは女性にとって馴染み深いおりもの。これは医学用語では「帯下」と呼ばれ、女性の膣から分泌される液体のことを指します。毎日のように下着に付着するおりものですが、一体どのような役割を担っているのでしょうか。おりものは、主に子宮頸部とバルトリン腺という部分から分泌されます。子宮頸部は子宮の入り口にあたり、バルトリン腺は膣の入り口付近に位置しています。これらの器官から分泌されるおりものは、細菌やウイルスなどの病原体から膣を守ったり、膣内を清潔に保つなど、重要な役割を担っています。おりものの状態は、性周期や体調、年齢などによって変化します。例えば、排卵期には受精しやすくなるよう、おりものの量が増え、粘り気が強くなります。また、妊娠中はホルモンバランスの変化によっておりものの量が増加します。色は透明、白、黄色など様々で、基本的に無臭です。ただし、おりものの量や色、臭い、性状に変化が現れた場合は、細菌感染症などの病気の可能性も考えられます。その場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。おりものは、決して恥ずべきものではありません。健康な女性であれば自然に分泌されるものであり、女性の身体を守るために重要な役割を果たしています。日頃からおりものの状態を観察することで、自身の健康状態を把握する一助となるでしょう。
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