腹痛

検査

ブルンベルグ徴候:お腹の痛みのサイン

- ブルンベルグ徴候とはお腹の診察において、医師が特定の方法で圧力をかけることで、隠れた病気を発見することがあります。その一つに、ブルンベルグ徴候と呼ばれるものがあります。これは、腹膜炎の可能性を示唆する重要なサインです。腹膜炎とは、お腹の中にある臓器を包む薄い膜である腹膜に炎症が起こる病気です。様々な原因で起こりますが、いずれも緊急性の高い状態であることが多いです。ブルンベルグ徴候は、次のような手順で確認します。1. 医師は、まず患者さんに仰向けに寝てもらいます。2. 次に、お腹の痛みを感じている場所から少し離れた部分を、ゆっくりと指で押していきます。3. しばらく押した後に、急に手を離します。この時、手を離した瞬間に、押していた場所よりも強い痛みを感じた場合、ブルンベルグ徴候が陽性と判断されます。なぜこのような現象が起こるのでしょうか?健康な状態であれば、お腹をゆっくり押されても、手を離した時に強い痛みは感じません。しかし、腹膜に炎症が起こると、わずかな刺激でも痛みとして感じやすくなります。そのため、押している間は腹膜への刺激が抑えられていますが、手を離した瞬間に刺激が強くなり、鋭い痛みとして感じると考えられます。ブルンベルグ徴候は、あくまで腹膜炎の可能性を示唆するサインの一つであり、この徴候だけで診断が確定するわけではありません。しかし、この徴候が見られる場合は、緊急性の高い病気が隠れている可能性も考えられるため、速やかに医師の診察を受けるようにしてください。
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命に関わることも!消化管穿孔とは?

- 消化管穿孔とは私たちが口にした食べ物は、食道、胃、小腸、大腸といった消化管と呼ばれる器官を通ることで消化・吸収されます。消化管穿孔とは、この消化管のいずれかの場所に穴が開いてしまう病気のことを指します。消化管には、食べ物だけでなく、それを消化するための胃酸や消化酵素、腸内細菌などが存在します。消化管に穴が開いてしまうと、本来であれば消化管の中にあるはずのこれらの内容物が腹腔内に漏れ出てしまうのです。腹腔とは、消化管以外の臓器、例えば肝臓や膵臓などを包む空間のことです。通常、腹腔内は清潔に保たれていますが、ここに消化管の内容物や細菌などが入り込むと、激しい炎症反応である腹膜炎を引き起こします。腹膜炎は、発熱や激しい腹痛、吐き気などを伴う危険な状態です。放置すると、敗血症と呼ばれる全身性の感染症を引き起こし、命に関わる可能性もあります。そのため、消化管穿孔は早期発見と迅速な治療が非常に重要となります。消化管穿孔の原因は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、大腸憩室炎などが多く、また外傷や異物誤飲によって起こることもあります。消化管穿孔の治療は、基本的には緊急手術が必要となる重篤な疾患です。早期発見・早期治療が予後を大きく左右するため、腹痛などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診することが大切です。
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ありふれているのに奥深い、腹痛の謎

お腹のあたりに感じる痛みを総じて腹痛と呼びます。食べ過ぎや飲み過ぎなど、誰でも一度は経験するありふれた症状と言えるでしょう。 腹痛と一口に言っても、痛む場所は人それぞれです。みぞおちのあたりが痛む人もいれば、おへその周囲や下腹部など、痛む場所は実に様々です。また、痛みの種類も多岐に渡ります。キリキリと刺すような鋭い痛みを感じる人もいれば、シクシクと鈍く痛む人もいます。その他、締め付けられるような痛みや、お腹が張ったような感覚を訴える人もいます。 このように、腹痛には様々な種類や症状があり、その原因も多岐に渡ります。そのため、自己判断で対処するのではなく、医療機関を受診して適切な診断と治療を受けることが重要です。特に、激しい痛みが続く場合や、発熱、嘔吐、下痢などの症状を伴う場合は、早急に医療機関を受診しましょう。
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