腎盂

泌尿器

腎盂腎炎:腎臓の感染症

- 腎盂腎炎とは 腎盂腎炎は、尿を作り出す重要な臓器である腎臓に、細菌による感染症が起きた状態を指します。 通常、体内に侵入した細菌は、尿道を通って膀胱に到達する前に、尿によって洗い流される仕組みになっています。しかし、様々な要因で細菌が膀胱内に留まり、増殖してしまうことがあります。この状態を膀胱炎と呼びます。 膀胱炎が悪化すると、細菌が尿管を逆流して腎臓に到達し、腎盂腎炎を引き起こすことがあります。腎盂は、腎臓で作られた尿を膀胱に送るための腎臓内にある重要な器官です。腎盂腎炎になると、腎盂と腎臓の実質部分である腎実質の両方に炎症が及びます。 腎臓は、血液中の老廃物をろ過し、尿として体外に排出する役割を担っています。腎盂腎炎によって腎臓の機能が低下すると、体内に老廃物が蓄積し、様々な症状が現れます。 腎盂腎炎は、適切な治療を行わないと重症化する可能性もあるため、早期発見と適切な治療が重要です。
泌尿器

体の変化に適応する、移行上皮の巧妙な仕組み

私たちの体の中には、様々な種類の細胞が存在し、それぞれの場所で重要な役割を果たしています。その中でも、「移行上皮」は特殊な機能を持つ細胞層として知られています。近年では「尿路上皮」と呼ばれることも多いこの組織は、腎盂、尿管、膀胱、尿道といった尿の通り道となる器官の内側を覆っています。 この移行上皮の最大の特徴は、状況に応じて細胞の形や層の厚さを柔軟に変えることができる点にあります。例えば、膀胱に尿が溜まっていない時は、移行上皮は厚く縮んでおり、細胞は丸みを帯びています。しかし、膀胱に尿が溜まってくると、移行上皮は薄く引き伸ばされ、細胞は平らな形に変化します。これは、尿を効率的に貯蔵するために、移行上皮自身が柔軟に対応しているためと考えられています。 このように、移行上皮は尿の貯留と排出という膀胱の機能変化に巧みに対応することで、私たちの健康維持に貢献しています。この組織は、体内の不要なものを排出するという重要な役割を担っている尿路系において、重要な役割を果たしていると言えるでしょう。
PAGE TOP