脳腫瘍

脳・神経

脳腫瘍:頭の中の静かな脅威

- 脳腫瘍とは人間の頭蓋骨の内側には、思考や感情、身体の動きや五感など、生命活動の中枢を担う重要な器官である脳が存在します。脳腫瘍とは、この脳にできる腫瘍のことを指します。腫瘍とは、本来は新しい細胞が生まれて古い細胞と入れ替わるべき場所で、細胞が無秩序に増殖し続けることで発生する異常な組織塊です。脳は硬い頭蓋骨に囲まれた閉鎖的な空間にあるため、腫瘍が大きくなると周囲の正常な脳組織を圧迫し始めます。さらに、腫瘍が大きくなり続けると、脳を構成する重要な神経細胞を破壊してしまうこともあります。その結果、身体の麻痺や言語障害、視覚障害、激しい頭痛、意識障害など、様々な神経症状が現れます。脳腫瘍は、その発生源によって大きく2つに分類されます。1つは、脳を構成する神経細胞やその周囲の細胞から発生する「原発性脳腫瘍」です。もう1つは、肺や乳房など、身体の他の部位で発生したがん細胞が血液などに乗って脳に転移し、増殖する「転移性脳腫瘍」です。脳腫瘍は早期発見が重要であり、早期に治療を開始することで、症状の進行を抑えたり、生活の質を維持したりすることが期待できます。少しでも気になる症状がある場合は、ためらわずに医療機関を受診しましょう。
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