脳幹

脳・神経

生命の根幹:延髄の役割

延髄は、脳幹の一部であり、その中でも最も下に位置しています。重さはわずか6~7グラムほどで、成人男性の親指ほどの大きさしかありません。形は円錐状をしていて、上部は太く、下部は細くなっています。 延髄は、脳と脊髄を繋ぐ重要な中継点としての役割を担っています。脳から送られる運動指令や、感覚器からの情報は、延髄を通って脊髄へと伝達されます。また、逆に脊髄から脳へと向かう情報も、延髄を経由します。 延髄は、生命維持に欠かせない重要な機能も担っています。呼吸、心臓の拍動、血管の収縮など、無意識に行われる生命活動をコントロールする中枢が存在しています。そのため、延髄が損傷を受けると、呼吸困難や心停止などを引き起こし、生命に関わる重大な事態となる可能性があります。 延髄は、神経線維が密集しており、複雑な構造をしています。延髄の内部には、多数の神経核と呼ばれる神経細胞の集まりが存在し、それぞれが特定の機能を担っています。延髄の構造と機能を理解することは、脳神経系の病気の診断や治療において非常に重要です。
脳・神経

脳の橋渡し役:橋

人間の脳は、大きく分けて3つの部分で構成されています。思考や記憶をつかさどる大脳、運動やバランスを調整する小脳、そして生命活動を維持する上で欠かせない役割を担う脳幹です。 脳幹は、呼吸や心臓の拍動、体温調節など、私たちが意識しなくても生きていくために必要な機能をコントロールしています。この脳幹は、さらに中脳、橋、延髄という3つの部分に分かれており、それぞれが重要な役割を担っています。 橋は、その名の通り中脳と延髄の間にある、橋渡しのような役割を担っています。具体的には、大脳からの指令を小脳に伝えたり、逆に小脳からの情報を大脳に伝えたりすることで、運動の調整に関わっています。また、顔の筋肉を動かすための神経や、聴覚や平衡感覚に関わる神経も、橋から出ています。 橋は、睡眠や覚醒のサイクルの調節にも関わっていると考えられています。そのため、橋に損傷が起こると、意識障害や運動麻痺、感覚障害などの深刻な症状が現れる可能性があります。脳幹は生命維持に直結する重要な部位であるため、橋を含む脳幹の働きは、私たちの健康にとって非常に重要です。
PAGE TOP