胎児の一過性頻脈:ノンストレステストの重要指標
妊娠中は、お腹の中で育つ赤ちゃんの無事を確かめるために、定期的に健診を受けます。その中でも、赤ちゃんの心臓の動きを調べる検査は特に重要です。この検査では、赤ちゃんの心拍数を記録したグラフを用いて、健康状態を詳しく調べます。
このグラフに、一時的に心拍数が速くなる様子が記録されることがあります。これは「一過性頻脈」と呼ばれるもので、読んで字のごとく、一時的に赤ちゃんの心拍数が速くなる現象を指します。多くの場合、この心拍数の上昇は数秒から長くても数分以内で治まり、赤ちゃんに悪い影響を与えることはほとんどありません。
一過性頻脈は、赤ちゃんがお腹の中で元気よく動いている証拠とも言われています。赤ちゃんは、私たちと同じように、動いたり、眠ったり、様々な活動をしています。そして、活発に動くと、一時的に心拍数が上がるのは自然なことです。ですから、一過性頻脈が見られたとしても、必要以上に心配する必要はありません。
ただし、あまりにも頻繁に一過性頻脈が見られたり、心拍数が異常に高い状態が長く続いたりする場合は、注意が必要です。医師は、検査結果や赤ちゃんの様子を総合的に判断し、必要があれば、より詳しい検査を行うこともあります。