肺サーファクタント

小児科

新生児の呼吸 distress:新生児呼吸窮迫症候群とは

新生児呼吸窮迫症候群(NRDS)は、生まれたばかりの赤ちゃん、特に早く生まれてきた赤ちゃんに多く見られる、命に関わる可能性もある呼吸器の病気です。この病気は、赤ちゃんの肺が十分に発達していないために起こります。 赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいる間、肺の中では呼吸に必要な物質が作られています。その中でも特に重要なのがサーファクタントと呼ばれる物質です。サーファクタントは、肺の中にある小さな空気の袋である肺胞が、呼吸のたびにぺちゃんこにつぶれてしまわないように、表面張力を弱める働きをしています。 NRDSの赤ちゃんは、このサーファクタントが足りていないため、呼吸をするたびに肺胞がつぶれてしまい、十分に酸素を取り込むことができません。そのため、生まれた直後や生後数時間以内に呼吸が速くなったり、苦しそうに息をするなどの症状が現れます。 NRDSは、早産で生まれるほど発症のリスクが高くなります。なぜなら、赤ちゃんが肺を成熟させ、十分な量のサーファクタントを作るには、ある程度の時間が必要だからです。
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新生児呼吸窮迫症候群:小さな命を脅かす呼吸の危機

- 新生児呼吸窮迫症候群とは 新生児呼吸窮迫症候群は、生まれたばかりの赤ちゃんに、呼吸困難を引き起こす病気です。この病気は、赤ちゃんの肺が十分に発達していないことが原因で起こります。 人の肺の中では、肺胞と呼ばれる小さな袋で、空気中の酸素を取り込み、体内の二酸化炭素を排出しています。肺胞の表面は、肺サーファクタントと呼ばれる物質で覆われており、この物質が、肺胞がうまく膨らんだり縮んだりするのを助ける働きをしています。 新生児呼吸窮迫症候群の赤ちゃんは、この肺サーファクタントが足りません。そのため、肺胞はうまく膨らむことができず、呼吸が速く、浅くなります。また、呼吸をするたびに胸がへこんだり、苦しそうなうなり声をあげたりすることもあります。 この病気は、特に妊娠37週より前に生まれた赤ちゃん、つまり早産児に多くみられます。これは、妊娠期間が短いほど、肺サーファクタントの量が少なくなるためです。生まれてくるのが早ければ早いほど、この病気にかかりやすく、重症化する傾向があります。 新生児呼吸窮迫症候群は、適切な治療を行えば、多くの赤ちゃんが回復します。治療法としては、酸素投与や人工呼吸器による呼吸の補助、サーファクタントの補充などがあります。
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