沈黙の臓器からの警告! 脂肪肝とは?
私たちの体の中で、栄養の処理や貯蔵、有害物質の解毒など、重要な役割を担っている肝臓ですが、「沈黙の臓器」とも呼ばれています。それは、初期段階では自覚症状が現れにくいという特徴を持つためです。脂肪肝は、この肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積してしまう病気です。自覚症状がないまま放置してしまうと、やがて肝臓で炎症が起こる肝炎や、肝臓が硬くなってしまう肝硬変、さらには肝臓がんといった、命に関わる深刻な病気を引き起こす可能性があります。
脂肪肝は、かつては栄養状態が良すぎる人に多い病気と考えられてきました。しかし近年では、食生活の欧米化や運動不足、アルコールの過剰摂取といった生活習慣の乱れに伴い、脂肪肝の患者数は増加傾向にあります。もはや脂肪肝は、現代社会において注意すべき生活習慣病の一つと言えるでしょう。
脂肪肝は、早期発見、早期治療によって改善が期待できる病気でもあります。健康診断の結果などを参考に、自身の肝臓の状態を把握しておくことが大切です。そして、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけ、脂肪肝の予防に努めましょう。