精神障害

心の問題

身体像:自己と身体の関係

- 身体像とは私たちは鏡を見なくても、頭の中に自分の姿を描くことができます。これが身体像であり、いわば心の目に映る自分の姿と言えるでしょう。身体像は、単に身長や体重、顔立ちといった外面的な要素だけで形作られるのではありません。たとえば、運動が得意な人は自分の身体をたくましく感じ、音楽家は繊細な指先を持っていると自覚するように、身体像には動作や感覚、そして身体能力に対する評価も含まれています。さらに、身体像は過去の経験や感情、周囲からの評価とも密接に関係しています。幼い頃に「背が高いね」と褒められた経験は、自分の身体に対する肯定的なイメージを形成するでしょうし、反対に運動が苦手でからかわれた経験は、自分の身体に自信を持てなくなることに繋がるかもしれません。このように、身体像は過去の経験や感情、そして自己評価によって絶えず変化していくものなのです。このように、身体像は単なる身体の姿形という枠を超え、「自分」という概念を形成する上で重要な要素となっています。身体像は、私たちが自分自身をどのように認識し、世界とどのように関わっていくのかを決定づける、心の地図と言えるかもしれません。
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