自己愛:過剰な愛は毒?
- 自己愛とは何か自己愛とは、言葉の通りに解釈すれば「自分を愛すること」を意味します。心理学の分野では、自分がかけがえのない大切な存在であると認識し、自分の全体を肯定的に捉える性質を指します。
例えば、危険を察知して自分を守ろうとしたり、自分の得意なことや不得意なこと、長所や短所も含めて、ありのままの自分を受け入れることは、健全な自己愛の表れと言えるでしょう。
しかし、自己愛という言葉は、日常生活ではネガティブな意味で使われることが少なくありません。これは、過剰な自己愛が、周囲の人との摩擦を生み、良好な対人関係を築くことを難しくする場合があるからです。
自分を守るために危険を回避することと、自分の利益だけを優先して周りに迷惑をかけることは全く異なります。また、自分の長所や短所を理解し、自己肯定感を高めることと、他者を貶めることで優越感を得ようとすることも全くの別物です。
健全な自己愛は、自分と他者双方を尊重し、より良い人生を送るために必要な要素と言えるでしょう。一方で、過剰な自己愛は、対人関係のトラブルや精神的な不安定さを招く可能性があります。自己愛は、その程度によって、私たちにプラスにもマイナスにも作用すると言えるでしょう。