神経伝達物質

脳・神経

意欲と快感の鍵、ドーパミン

私たちの脳内には、神経細胞と呼ばれる神経系の基本単位が無数に存在しています。これらの神経細胞は互いに情報をやり取りすることで、思考、感情、運動など、あらゆる脳の活動を可能にしています。この情報伝達の橋渡し役を担うのが、神経伝達物質と呼ばれる化学物質です。現在までに100種類以上の神経伝達物質が見つかっていますが、ドーパミンはその中でも特に重要な役割を担う神経伝達物質の一つです。ドーパミンは、運動調節、快感や意欲、学習や記憶など、様々な脳機能に関与しています。 ドーパミンは、脳の深部にある黒質や腹側被蓋領域などの神経細胞で産生されます。そして、これらの神経細胞から放出されたドーパミンは、他の神経細胞にある受容体と結合することで、情報を伝えます。ドーパミンが不足すると、パーキンソン病のように体の動きが遅くなったり、硬直したりすることがあります。一方、ドーパミンが過剰になると、統合失調症のように幻覚や妄想などの症状が現れることがあります。 このように、ドーパミンは私たちの脳と体の健康に欠かせない重要な役割を担っています。ドーパミン神経系の機能を維持することは、健康的な生活を送る上で非常に大切です。
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意欲と快楽の源、ドーパミン

- 神経伝達物質、ドーパミン私たちの脳内には、無数の神経細胞が存在し、互いに複雑なネットワークを築いています。この神経細胞間で情報のやり取りを仲介するのが、神経伝達物質と呼ばれる化学物質です。数ある神経伝達物質の中で、特に重要な役割を担っているのがドーパミンです。ドーパミンは、運動の制御に深く関わっています。ドーパミンが不足すると、体の動きが緩慢になったり、震えが生じたりします。パーキンソン病はその典型的な例で、ドーパミンを産生する神経細胞が失われることで、運動障害が現れると考えられています。また、ドーパミンは、学習や記憶にも大きく貢献しています。新しいことを学習したり、経験を記憶したりする際には、ドーパミンが放出され、神経細胞間のつながりを強化する役割を果たすと考えられています。さらに、ドーパミンは、快感や意欲、報酬を感じさせる脳内システムにも関与しています。美味しいものを食べたり、目標を達成したりしたときに感じる喜びや満足感は、ドーパミンがもたらすものです。このように、ドーパミンは、運動、学習、記憶、快感、意欲など、私たちの行動や心の動きに深く関わる重要な神経伝達物質と言えるでしょう。
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体内の万能選手!セロトニンについて解説

- セロトニンとは?セロトニンは、体内で自然に作り出される化学物質の一つで、別名5-ヒドロキシトリプタミン(5-HT)とも呼ばれます。 神経伝達物質として特に有名で、脳内の神経細胞の間で情報を伝える役割を担っています。神経細胞は、体中に張り巡らされたネットワークのようなもので、電気信号によって情報をやり取りしています。しかし、神経細胞と神経細胞の間にはわずかな隙間が存在し、電気信号はそのままでは伝えることができません。そこで活躍するのがセロトニンです。セロトニンは、情報の発信元の神経細胞から放出されると、受信側の神経細胞にある特定の受容体と結合します。この結合によって、電気信号に代わる化学的な信号が生まれて、情報が伝達されるのです。 セロトニンは、気分、感情、睡眠、食欲などを調整するなど、私たちの体と心の健康に深く関わっています。 セロトニンが不足すると、気分が落ち込みやすくなったり、イライラしやすくなったり、睡眠の質が低下したりするなど、様々な影響が現れることがあります。
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