看護方式

看護技術

モジュールナーシング:日本独自の看護提供方式

- モジュールナーシングとはモジュールナーシングとは、日本の病院で多く取り入れられている看護の提供方法の一つです。 従来の看護体制には、主に担当看護師制とチームナーシングという二つの方法がありました。担当看護師制は、一人の看護師が、入院から退院まで、患者さん一人ひとりに責任を持って継続的に看護を行うというものです。患者さんとの信頼関係を築きやすく、きめ細やかな看護を提供できるというメリットがある一方、看護師の負担が大きくなってしまうという課題もありました。 一方、チームナーシングは、複数の看護師がチームを組み、それぞれの得意分野を活かしながら、協力して患者さんの看護にあたるという方法です。多様なニーズに対応しやすく、看護師の負担も軽減できるというメリットがある一方、患者さんとの繋がりが希薄になりやすいという課題もありました。 モジュールナーシングは、それぞれの長所を取り入れ、弱点を補うことを目指した方法と言えます。 モジュールナーシングでは、まず病棟をいくつかのチームに分けます。そして、各チームを数名の看護師で構成される小さな単位(モジュール)に分けます。 各モジュールは、担当する患者さんの入院から退院まで、一貫して看護を担当します。 モジュールナーシングを行うことで、患者さん一人ひとりに合わせた継続的な看護を提供できるだけでなく、チーム全体で協力して、多様なニーズにも対応することができます。また、看護師同士が密に連携を取りながら働くことができるため、質の高い看護を提供することにも繋がります。
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プライマリーナーシング:一貫した看護の提供

- プライマリーナーシングとは 病院に入院すると、検査や治療、食事や身の回りの世話など、様々な場面で看護師と接する機会があります。このような状況下で、患者さん一人ひとりに、より質の高い看護を提供するために生まれたのがプライマリーナーシングという看護方式です。 プライマリーナーシングでは、入院から退院まで、患者さん一人ひとりに担当の看護師がつきます。担当看護師は、患者さんの病気や症状、生活習慣、価値観などを理解し、患者さんにとって最適な看護計画を立てます。そして、計画に基づいて、患者さんやその家族とのコミュニケーションを密にとりながら、責任を持って看護を提供していきます。 この看護方式は、1970年代にアメリカのミネソタ大学病院で初めて導入されました。当時は、入院期間が長期化する傾向にあり、入院中に担当する看護師が頻繁に変わることが問題視されていました。そこで、患者さんとの継続的な関係を重視し、質の高い看護を提供するために、プライマリーナーシングが導入されたのです。 プライマリーナーシングでは、患者さんとの信頼関係を築くことができるため、安心して治療や療養に専念することができます。また、担当看護師が変化を早期に発見し、対応することで、合併症の予防や早期発見にもつながります。
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