看護の成果を分類するNOCとは?
- 看護成果分類(NOC)の概要
看護の現場では、患者さんの状態を把握し、個別性の高いケアを提供することが求められます。そのために、看護師は、患者さんがどのような状態になれば望ましいのか、どのような変化を期待するのかを明確にする必要があります。このような看護師が目指す患者さんの状態や変化を「看護成果」と呼びます。
看護成果分類(NOC Nursing Outcomes Classification)は、この看護成果を体系的に分類し、定義したものです。NOCは、患者さんの状態、行動、認識など、様々な側面から捉えた看護成果を網羅しており、看護師が共通の言葉で患者さんの状態や目標を共有することを可能にします。
NOCは、看護計画を立案する上で重要な役割を果たします。看護師は、まずアセスメントを通して患者さんの状態やニーズを把握します。そして、看護診断に基づいて、患者さんにとって適切なNOCを選択し、具体的な目標を設定します。この目標設定は、患者さんの状況や希望を考慮しながら、実現可能なものとして設定する必要があります。
NOCを用いることで、看護師はより明確な目標を持ってケアを提供することができ、患者さんの状態変化を客観的に評価することができます。また、看護師間や医療チーム全体で共通の認識を持ってケアを進めることができるため、より質の高い看護の提供につながると期待されています。