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膀胱直腸障害:排泄の悩みを抱えるあなたへ

- 膀胱直腸障害とは膀胱直腸障害とは、文字通り、体から不要なものを排出するために働く膀胱と直腸という二つの重要な器官に障害が生じることを指します。私たちが健康な状態では意識することなく行っている排尿と排便。膀胱直腸障害はこの排泄機能に大きな影響を与え、日常生活に支障をきたす可能性があります。膀胱は、腎臓で濾過された尿を一時的に溜めておくための袋状の器官です。膀胱に尿が溜まると、私たちは尿意を感じ、トイレに行き排尿します。一方、直腸は大腸の最終部分に位置し、消化吸収を終えた後の便を一時的に溜めておく場所です。直腸に便が溜まると便意をもよおし、排便します。膀胱直腸障害では、これらの器官の機能が正常に働かなくなるため、尿意や便意を感じにくくなったり、逆に頻繁に感じたり、思うように排泄できなかったりといった症状が現れます。 また、排泄時に痛みや不快感を伴うこともあります。この障害は、生まれつきの病気や、交通事故などによる脊髄損傷、脳血管疾患、糖尿病などの病気によって引き起こされることがあります。加齢に伴い排泄機能が低下することも、膀胱直腸障害のリスクを高める要因となります。膀胱直腸障害は、日常生活に大きな負担をかけるだけでなく、放置すると尿路感染症や腎機能障害、便秘、腸閉塞などの合併症を引き起こす可能性もあります。そのため、早期に発見し、適切な治療やケアを受けることが非常に重要です。
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排便の司令塔:直腸肛門反射

私たちは毎日、食事をして栄養を摂取し、不要となったものを体外へ排出しています。この排出活動の一つである排便は、健康のバロメーターとも呼ばれ、私たちの体の状態を反映する重要なものです。一見、単純な行為のように思える排便ですが、そこには驚くほど精緻なメカニズムが隠されています。 食べたものは、胃で消化され、小腸で栄養分が吸収された後、残ったものは大腸へと送られます。大腸では水分が吸収され、便が形成されていきます。そして、直腸と呼ばれる場所に運ばれた便は、一定量たまると、脳にその情報が伝わります。すると、私たちは便意を感じ、トイレへと向かうのです。 排便時には、肛門にある二つの筋肉が重要な役割を果たします。内肛門括約筋と外肛門括約筋と呼ばれるこれらの筋肉は、普段はしっかりと肛門を閉じています。しかし、脳からの指令を受けると、これらの筋肉は弛緩し、便の排出を促します。同時に、私たちは無意識に、あるいは意識的に腹部に力を入れることで、直腸に溜まった便を体外へと押し出します。このようにして、私たちは排便という行為をスムーズに行うことができるのです。
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体の重要な一部:直腸の役割と健康

- 直腸の基礎知識私達の体の中で、食べ物は口から入り、胃や小腸で消化・吸収されていきます。そして、最後に残ったものが便として直腸にたどり着きます。直腸は大腸の最終部分を指し、長さは約20cmほどです。直腸は肛門へとつながっており、便が体外へ排出されるまでの重要な役割を担っています。直腸は、単なる便の通り道ではありません。便を一時的に貯蔵する大切な役割を担っています。直腸の壁は伸縮性に優れており、ある程度の量の便が溜まると、その情報は脳に伝わります。すると、私達は便意を感じ、トイレに行くタイミングを判断します。つまり、直腸は排便をコントロールする上でも重要な器官と言えるでしょう。また、直腸は肛門括約筋と連携して、排便を調節しています。肛門括約筋は、肛門を閉じておく筋肉で、便意を感じても、適切なタイミングまで便が漏れるのを防ぎます。そして、トイレに行くと、脳からの指令によって肛門括約筋が緩み、直腸が収縮することで、便は体外へ排出されます。このように、直腸は食べ物の消化・吸収過程において、最後の重要な役割を担っています。直腸の働きを知ることは、自身の健康状態を把握する上でも役立つでしょう。
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大腸がん:知っておきたいこと

- 大腸がんとは?大腸がんは、私たちが食事を摂ってから排泄するまでの消化管の一部である大腸に発生するがんです。大腸は、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸という連続した部分からなり、主に食べ物の残りかすから水分を吸収し、便を作るという大切な役割を担っています。 この大腸の壁の最も内側にある粘膜という部分に、最初はポリープと呼ばれる腫瘍ができることがあります。ポリープ自体は多くの場合、自覚症状がなく、健康に影響を与えることはほとんどありません。しかし、このポリープの一部が、長い年月をかけてがん細胞へと変化することがあります。そして、がん細胞は周囲の組織に深く入り込んでいく、いわゆる「浸潤」を起こしたり、リンパの流れや血液の流れに乗って、リンパ節や肝臓、肺などの他の臓器に移動して増殖する「転移」を起こすことがあります。このように、大腸がんが進行すると、腸閉塞などの深刻な合併症を引き起こしたり、他の臓器への転移によって生命に関わる危険性も高まる可能性があります。そのため、早期発見と適切な治療が非常に重要となります。
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