皮膚科

ステロイド外用薬の強さ:ミディアムとは?

湿疹やアトピー性皮膚炎など、かゆみや炎症を伴う皮膚疾患の治療に欠かせないステロイド外用薬ですが、その種類は一つではありません。ステロイド外用薬は、その効果の強さによって細かく分類されています。具体的には、弱い方から順に「弱效」「very weak」「weak」「medium」「strong」「very strong」の7段階に分けられます。 この強さの段階は、あくまでも目安として設定されたものです。なぜなら、同じ強さのステロイド外用薬であっても、軟膏やクリーム、ローションなど、剤形の違いや、顔、体、陰部など使用する部位によって、効果に違いが現れることがあるからです。 例えば、顔の皮膚は体と比べて薄いため、同じ強さのステロイドを塗った場合でも、顔の方が効果が強く現れやすい傾向があります。また、薬が浸透しやすい部位とそうでない部位によっても、効果は異なってきます。 このようにステロイド外用薬は、その種類や使い方によって効果が大きく変わる可能性があるため、自己判断で使用せず、必ず医師の指示に従って正しく使用することが大切です。

皮膚の救世主!ローション剤の効果と種類

- ローション剤とは?ローション剤は、皮膚に直接塗ることで効果を発揮する外用薬の一種です。水のようにさらさらとした液状で、皮膚に塗布しやすい点が特徴です。塗った後は、成分が皮膚から体内に吸収されたり、皮膚の表面に留まって効果を発揮したりします。ローション剤には、様々な種類が存在します。薬効成分が水に完全に溶け込んでいるものもあれば、細かい粒子の状態で水に分散しているものもあります。また、水と油が混ざり合った状態のものもあり、その形態は多岐に渡ります。ローション剤は、その特性から、広範囲の皮膚症状に用いられます。例えば、湿疹や皮膚炎、かぶれ、虫刺されなど、炎症やかゆみを伴う症状に効果を発揮します。また、乾燥肌に対して、皮膚に潤いを与える保湿剤としても使用されます。ローション剤は、一般的に安全性が高いとされていますが、薬効成分の種類や濃度によっては、皮膚への刺激やアレルギー反応が出る可能性もあります。そのため、使用する前に、医師や薬剤師に相談し、自分の肌質や症状に合ったものを選ぶことが大切です。
皮膚科

粉瘤:皮膚にできる良性腫瘍

- 粉瘤とは皮膚にできる腫瘍には良性と悪性のものがありますが、粉瘤は良性の腫瘍の一つです。皮膚の表面から見ると、ドーム状に盛り上がったしこりのように見えます。大きさは直径1~2センチメートルほどのものが一般的ですが、中には10センチメートルを超えるほど大きくなることもあります。粉瘤は、皮膚の下に袋状の構造物ができることで発生します。この袋の中に、古い皮膚の角質や皮脂が徐々に溜まっていき、それが原因で大きくなっていくのです。粉瘤は体のどこにでもできる可能性がありますが、特に顔や首、背中など、皮脂腺の多い場所にできやすい傾向があります。粉瘤自体は痛みやかゆみなどの症状がない場合が多く、放置しても問題ないことが多いです。しかし、場合によっては炎症を起こして赤く腫れ上がったり、痛みや熱を伴ったりすることがあります。また、炎症が悪化すると、膿が出てくることもあります。このような症状が出た場合は、医療機関を受診するようにしましょう。粉瘤の治療は、基本的に手術によって袋ごと取り除く方法がとられます。手術は局所麻酔で行われることが多く、比較的簡単な手術です。ただし、炎症を起こしている場合は、まず炎症を抑える治療を行ってから手術を行うことになります。
血液

紫斑病:皮膚に出るサインを見逃さないで

- 紫斑病とは紫斑病は、皮膚の下で出血が起き、皮膚に紫色の斑点(紫斑)が現れる病気の総称です。この斑点は、はじめは赤色をしていますが、時間の経過とともに紫色、そして茶色へと変化していきます。紫斑は、その大きさや形も様々です。小さな点のようなものから、大きな地図のような形をしたものまであります。また、全身に現れることもあれば、手足の特定の部位に集中して現れることもあります。紫斑が現れる原因は、大きく分けて二つあります。一つは、血管の壁が弱くなることで出血しやすくなる場合です。これは、加齢や、ビタミンC不足、ステロイド薬の長期使用などが原因で起こることがあります。もう一つは、血液中の血小板が減少したり、その働きが低下したりすることで、出血が止まりにくくなる場合です。これは、白血病や再生不良性貧血などの血液疾患、薬剤性のものなど、様々な病気が原因となることがあります。紫斑が出た場合は、その原因を突き止め、適切な治療を行うことが重要です。自己判断せずに、医療機関を受診しましょう。紫斑の大きさや形、全身状態などから、医師が適切な検査を行い、原因を診断します。
皮膚科

皮膚のトラブルはデルマで解決

- デルマとは「デルマ」とは、ギリシャ語で「皮膚」を意味する言葉です。日本では、皮膚科医のことを「デルマドクター」と呼ぶことがあります。これは、皮膚の健康と美しさに特化した専門家という意味合いが込められています。皮膚科は、皮膚の病気を専門に扱う診療科です。具体的には、湿疹やアトピー性皮膚炎、ニキビといった一般的な皮膚トラブルから、水虫や円形脱毛症、さらに皮膚がんまで、幅広い症状に対応しています。皮膚は、私たちの体の中で最も外側にあり、外界からの刺激を常に受けている器官です。そのため、様々なトラブルが起こりやすく、その症状も多岐にわたります。このような皮膚のトラブルに対して、適切な診断と治療を行うのが皮膚科医の役割です。皮膚科では、塗り薬や飲み薬による治療だけでなく、レーザー治療や手術など、様々な治療法があります。症状や原因、そして患者さんのライフスタイルに合わせて、最適な治療法を提案します。皮膚の健康は、私たちの生活の質に大きく関わります。何か気になる症状があれば、自己判断せずに、早めに皮膚科を受診しましょう。
歯科・口腔

口角びらん症:原因と症状、そして治療法について

- 口角びらん症とは口角びらん症は、その名前の通り、口の両端(口角)が赤く腫れて、ひび割れたり炎症を起こしたりする皮膚の病気です。多くの人にとって、口角はほんの少し切れたり、乾燥したりする程度の経験で済んでいるかもしれません。しかし、口角びらん症になると、このような症状が慢性的に繰り返され、日常生活に様々な支障をきたすようになります。例えば、口を開けるたびに痛みを感じ、食事や会話に苦労する方もいます。熱いものや辛いものがしみたり、食事中に口を大きく開けられなかったりすることで、食事本来の楽しみを味わえなくなってしまうこともあります。また、会話の際にうまく発音できなかったり、口を開けて笑うことをためらったりするなど、コミュニケーションに影響が出ることもあります。さらに、見た目にも影響が出るため、人前で話すことや笑うことに抵抗を感じる方も少なくありません。特に症状が重い場合は、口角が赤くただれた状態になり、周囲の目が気になってしまうこともあるでしょう。このような精神的なストレスから、人と会うことを避けるようになったり、自分に自信が持てなくなったりするケースも考えられます。口角びらん症は、一見すると些細な症状に思えるかもしれません。しかし、実際には生活の質を大きく低下させる可能性のある病気であることを理解しておく必要があります。
皮膚科

皮膚の専門医、皮膚科について

- デルマとは「デルマ」とは、皮膚科のことを指す言葉で、ドイツ語の「Dermatologie(デルマトロジー)」を語源としています。これは、皮膚の病気やその治療を専門とする医学の一分野です。皮膚は人体で最大の器官であり、体の最も外側を覆うことで、私たちを外界の様々な刺激から守ってくれる大切な役割を担っています。強い日差しや紫外線、乾燥、細菌やウイルスなどの侵入を防ぐだけでなく、体温調節や感覚器官としての役割も果たしています。このように重要な役割を持つ皮膚ですが、様々な要因によってトラブルを起こすことがあります。その原因は、細菌やウイルス、アレルギー、生活習慣、遺伝など多岐にわたります。湿疹、アトピー性皮膚炎、ニキビ、水虫、じんましん、とびひ、円形脱毛症など、その症状も実に様々です。デルマは、このような皮膚のトラブルに対して、専門的な知識と技術を用いて診断、治療を行う診療科です。皮膚科医は、皮膚の状態を観察したり、問診を行ったり、必要に応じて皮膚の一部を採取して検査するなどして、適切な診断を行います。そして、塗り薬や飲み薬、光線療法、手術など、症状や原因に応じた治療法を選択し、患者さんのQOL向上を目指します。
アレルギー

IgA血管炎:知っておきたいこと

- IgA血管炎とはIgA血管炎は、以前はヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)という名前で知られていました。この病気は、身体の様々な部位に見られる毛細血管、細動脈、細静脈といった細い血管に炎症を起こす病気です。具体的には皮膚や関節、腸、腎臓などに影響を与えます。では、なぜ血管に炎症が起きるのでしょうか?私たちの体には、免疫グロブリンA(IgA)と呼ばれる抗体が備わっています。IgA血管炎の場合、このIgAが何らかの原因で血管の壁に沈着してしまうのです。その結果、血管壁に炎症が引き起こされ、様々な症状が現れます。IgA血管炎は、主に5歳から15歳くらいまでの子供に多く発症する病気として知られていますが、大人になってから発症することもあります。また、男女差で見ると、男性にやや多く発症する傾向があると言われています。IgA血管炎の主な症状としては、紫色の斑点状の発疹が足やお尻に出現すること、関節の痛みや腫れ、腹痛、血尿などが挙げられます。これらの症状は、血管に炎症が起きた場所や程度によって様々です。IgA血管炎は、原因がはっきりとは解明されていないため、根本的な治療法はまだ確立されていません。しかし、多くの場合、症状は自然に軽快していきます。症状が重い場合には、医師の指示のもと、薬物療法などの対症療法が行われます。
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