乳児に見られるモロー反射:その特徴と役割
- モロー反射とは生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ外界と上手にコミュニケーションをとることができません。しかし、外界からの刺激に対して、生まれつき持っている特定の反応を示すことがあります。これを-原始反射-といい、モロー反射もその一つです。モロー反射は、赤ちゃんが突然の体の傾斜や大きな音に驚いた時に見られます。例えば、赤ちゃんを寝かせようとして体の位置を急に傾けたり、近くで大きな音がしたりすると、赤ちゃんは驚いてしまいます。この時、赤ちゃんはまるで誰かに抱きつこうとするかのように、両腕を左右に広げ、指を開きます。その後、腕をゆっくりと胸の前で閉じるような動作をします。 この特徴的な仕草から、「抱きつき反射」と呼ばれることもあります。モロー反射は、生後4か月くらいまでに自然に消失していきます。これは、赤ちゃんの神経系が成長し、外界からの刺激に対してより複雑で制御された反応ができるようになるためです。もし、モロー反射がなかなか見られなかったり、長期間にわたって見られたりする場合は、医師に相談してみましょう。