瘢痕

皮膚科

傷跡の隆起:ケロイドについて

- ケロイドとは?ケロイドとは、傷が治った後に皮膚にできる、赤みや茶色みを帯びた硬いしこりのようなものです。まるでミミズ腫れのようになってしまうため、見た目が気になるという方も少なくありません。ケロイドは、傷口を修復しようとする体の働きが過剰に働いてしまうことで発生すると考えられています。通常、傷が治る過程で、線維芽細胞という細胞がコラーゲンというタンパク質を生成し、傷口を塞ぎます。しかし、ケロイドの場合、この線維芽細胞が過剰にコラーゲンを生成してしまうため、皮膚が異常に盛り上がってしまうのです。ケロイドは体のどこにでもできる可能性がありますが、胸、肩、耳たぶ、頬など、皮膚の張力が強い部位にできやすい傾向があります。また、やけどや手術の傷跡、ニキビ跡など、傷の種類によってはケロイドになりやすいものもあります。ケロイドは、痛みやかゆみなどの症状が出ることはほとんどありませんが、見た目の問題から精神的なストレスを感じてしまう方もいます。また、関節付近にできたケロイドは、関節の動きを制限してしまうこともあります。ケロイドは自然に治ることはほとんどなく、治療が必要となるケースが多いです。
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