病棟

看護技術

医療現場における側臥位の重要性

- 側臥位とは側臥位とは、その名の通り、身体を横にしている姿勢のことを指します。多くの人にとって、眠るときや休んでいるときに、自然とる姿勢の一つでしょう。 右側を下にするか左側を下にするかで、「右側臥位」「左側臥位」と区別することもあります。この姿勢は、楽に呼吸ができる、身体への負担が少ないといった利点があるため、リラックスするのに適しています。 実際、多くの人が、無意識のうちに睡眠中にこの姿勢をとっているのではないでしょうか。しかしながら、医療の現場においては、患者さんの状態によっては、注意が必要な姿勢となる場合もあります。 例えば、体の片側に麻痺がある患者さんや、褥瘡(床ずれ)のリスクが高い患者さんの場合、体重がかかる部分に負担が集中し、症状が悪化する可能性があります。 そのため、医療従事者は、患者さんの状態を適切に判断し、必要があれば、枕やクッションなどを用いて身体を支え、負担を軽減するなどの配慮を行う必要があります。また、妊娠中の女性、特に後期には、左側臥位が推奨されることがあります。 これは、左側臥位をとることで、心臓への負担を軽減し、胎児への血流を良くする効果があるとされているためです。このように、側臥位は、自然で楽な姿勢である一方、医療現場においては、患者さんの状態に合わせて、注意深く対応していく必要があります。
看護技術

看護の現場で活躍するカーデックス

- カーデックスとは病院の病棟では、患者さん一人ひとりの情報を正確に把握し、安全な看護を提供することが非常に重要です。そのために用いられるのが「カーデックス」と呼ばれる記録用紙です。カーデックスは、患者さん一人ひとりに専用のものが用意され、氏名や年齢といった基本的な情報はもちろん、病気や治療内容、服用している薬、食事の内容、アレルギーの有無など、医療に関わる様々な情報が詳細に記録されます。さらに、看護師は患者さんの状態を観察し、体温や脈拍、血圧などの測定結果、行った処置やその後の経過などを記録していきます。これらの情報は、一枚の紙に要約してまとめられ、専用のファイルに保管されます。ファイルには複数の患者さんのカーデックスが収められており、看護師は必要なときにすぐに取り出して患者さんの情報を確認することができます。カーデックスは、患者さんに関する情報を一元的に管理し、看護師間で共有するための重要なツールと言えるでしょう。情報を共有することで、看護師は、患者さん一人ひとりに最適な看護を提供できるだけでなく、業務の引継ぎもスムーズに行うことができます。また、医師や薬剤師など、他の医療従事者にとっても、患者さんの状態を把握するための貴重な情報源となっています。このように、カーデックスは、病院において患者さんの安全な医療と看護を提供するために欠かせない存在です。
看護技術

看護の現場:看護単位とは?

- 看護単位とは病院や診療所といった医療機関において、患者さんの看護を専門に行う看護師の集団を看護単位と呼びます。多くの場合、患者さんが入院する病棟を指し、「外科病棟」や「内科病棟」のように、診療科ごとに設置されていることが多いです。それぞれの看護単位には、リーダーである看護師長のもと、看護師、准看護師、看護助手といった様々な資格を持つ職員で構成されたチームが存在し、入院から退院まで、患者さんの療養生活を様々な面から支える役割を担っています。看護単位では、患者さん一人ひとりの症状や状況に合わせて、きめ細やかな看護を提供することが求められます。具体的には、体温や血圧などの測定といった健康状態の観察、医師の指示に基づいた薬の投与や処置、食事や排泄の介助、清潔な環境の維持など、多岐にわたる業務を行います。また、患者さんやその家族の不安や悩みに寄り添い、精神的なケアを行うことも重要な役割です。病気や治療に関する説明、入院生活の不安や悩みを聞くなど、患者さんが安心して治療に専念できるようサポートします。このように、看護単位は、患者さんが安心して治療を受け、一日も早く回復できるよう、医療チームの一員として重要な役割を担っています。
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