バギング:その役割と重要性
- バギングとはバギングとは、呼吸が止まってしまったり、自力で十分な呼吸ができない状態の患者さんの肺に、手動で空気を送り込む人工呼吸の方法です。「用手換気」とも呼ばれます。この方法では、「バックバルブマスク」と呼ばれる器具を用います。バックバルブマスクは、名前の通り、空気を送り込むための袋状の部分と、患者さんの顔に密着させて空気を漏らさないようにするマスク、そして、空気が一方向にのみ流れるようにする弁から構成されています。バギングを行う際には、まず、患者さんの気道を確保します。そして、バックバルブマスクを顔に密着させ、袋を手で圧迫することで、空気を肺に送り込みます。その後、手を離すと袋は元の状態に戻り、肺から空気が排出されます。この動作を繰り返すことで、患者さんの呼吸を補助します。バギングは、救急医療の現場において、心肺停止や呼吸困難に陥った患者さんの命をつなぐための重要な役割を担っています。救急隊員や医師、看護師などの医療従事者にとって、バギングは必須の技術と言えるでしょう。