身近に潜む脅威:溶連菌感染症
- 溶連菌とは溶連菌は、正式には溶血性レンサ球菌と呼ばれる細菌の一種です。顕微鏡で観察すると、丸い形をした菌が鎖のようにつながって見えることから、この名前が付けられました。この細菌は、私たちの身の回りにも普通に存在しています。空気中に漂っていたり、ドアノブや電気のスイッチなど、いろいろな物に付着していることがあります。そのため、誰でも溶連菌に感染する可能性がありますが、健康な状態であれば、体内に入る菌の数が少なかったり、体の抵抗力で撃退することができるので、必ずしも発症するわけではありません。
しかし、免疫力が低下している時や、疲労が溜まっている時などは、溶連菌に対する抵抗力が弱くなってしまうため、注意が必要です。特に、幼児や小学生など、小さな子供は免疫力が発達段階にあり、溶連菌に感染しやすいため、集団生活の中で流行しやすくなります。溶連菌に感染すると、代表的な症状として、喉の痛みや発熱を伴う咽頭炎や扁桃炎などを引き起こします。その他、発疹や舌の炎症などが現れることもあります。症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。