深部静脈血栓症

看護技術

フットポンプ:血栓を予防する医療機器

- フットポンプとは手術後など、病気や怪我の治療のために長時間ベッドで安静にしていなければならないことがあります。しかし、長時間じっとしていると、足の静脈に血液のかたまり(血栓)ができやすくなってしまいます。これを深部静脈血栓症といい、重症化すると肺塞栓症を引き起こし、命に関わる危険性もあるのです。このような事態を防ぐために用いられるのが、フットポンプです。フットポンプは、空気の力で足の筋肉をマッサージする医療機器です。足に装着したブーツのような形をした部分に、機械で空気を出し入れすることで、まるで足首からふくらはぎの筋肉をポンプのように動かしているような状態を作り出します。これにより、足の静脈を圧迫し、血液を心臓に戻す働きを助けます。その結果、足の静脈に血液が滞るのを防ぎ、血栓ができるリスクを減らすことができるのです。フットポンプは、間欠的空気圧迫装置、IPCポンプなどとも呼ばれています。主に手術後の患者さんを中心に、医療現場で広く活用されているものです。
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手術後の静脈血栓症予防とインパルス

外科手術は、病気や怪我を治し、私たちの健康を取り戻すための大切な方法です。しかし、どんな手術にも、体への負担や合併症と呼ばれる予期せぬ症状が現れる可能性があります。合併症は、手術の種類や患者さんの状態によって様々ですが、その中でも特に注意が必要なものが、下肢の深部静脈血栓症です。 これは、足の奥深くにある静脈に血液の塊(血栓)ができてしまう病気です。足の静脈は、心臓へ戻る血液の通り道となっているため、ここに血栓ができてしまうと血液の流れが滞ってしまいます。そして、血栓の一部が剥がれて血流に乗って肺に到達すると、肺の血管が詰まってしまう肺塞栓症を引き起こします。肺塞栓症は、呼吸困難や胸の痛みなどの症状を引き起こし、最悪の場合、命を落とす危険性もある恐ろしい病気です。 深部静脈血栓症は、手術後、特に腹部の手術や足の骨の手術を受けた後に起こりやすくなります。これは、手術によって血液の流れが変化したり、長時間同じ姿勢でいることで足の静脈に血栓ができやすくなるためです。深部静脈血栓症を予防するためには、医師の指示に従って弾性ストッキングを着用したり、足の運動をこまめに行うことが大切です。また、手術後は足のむくみや痛み、熱感など、血栓症のサインを見逃さないように注意する必要があります。
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