フットポンプ:血栓を予防する医療機器
- フットポンプとは手術後など、病気や怪我の治療のために長時間ベッドで安静にしていなければならないことがあります。しかし、長時間じっとしていると、足の静脈に血液のかたまり(血栓)ができやすくなってしまいます。これを深部静脈血栓症といい、重症化すると肺塞栓症を引き起こし、命に関わる危険性もあるのです。このような事態を防ぐために用いられるのが、フットポンプです。フットポンプは、空気の力で足の筋肉をマッサージする医療機器です。足に装着したブーツのような形をした部分に、機械で空気を出し入れすることで、まるで足首からふくらはぎの筋肉をポンプのように動かしているような状態を作り出します。これにより、足の静脈を圧迫し、血液を心臓に戻す働きを助けます。その結果、足の静脈に血液が滞るのを防ぎ、血栓ができるリスクを減らすことができるのです。フットポンプは、間欠的空気圧迫装置、IPCポンプなどとも呼ばれています。主に手術後の患者さんを中心に、医療現場で広く活用されているものです。