水分過剰の危険性:水毒症とは?
- 水分過剰による体の不調、水毒症とは水毒症とは、体内の水分量とミネラルバランスが崩れ、血液中のナトリウム濃度が過度に低下してしまうことで現れる症状です。本来、私たちの体は、飲水と排泄を調整することで、体内の水分バランスを適切に保っています。しかし、短時間に多量の水分を摂取してしまうと、このバランスが崩れ、体内のナトリウム濃度が薄まってしまうのです。これが水毒症の主な原因です。ナトリウムは、体内の水分バランスを維持し、神経や筋肉の働きを正常に保つために重要な役割を担っています。しかし、水毒症になると、血液中のナトリウム濃度が低下し、細胞内に水分が過剰に流れ込んでしまいます。その結果、めまいや吐き気、頭痛、倦怠感といった症状が現れ、重症化するとけいれんや意識障害、最悪の場合には命に関わることもあります。水毒症は、一度に大量の水を飲む習慣がある人や、腎臓や心臓に持病を持つ人、マラソンランナーなど発汗量が多い人がなりやすいとされています。また、抗利尿ホルモンの分泌異常などによっても引き起こされることがあります。水毒症の予防には、こまめな水分補給を心掛け、一度に大量の水を飲むことを控えることが重要です。また、発汗量が多い運動後などは、スポーツドリンクなどで水分とミネラルを一緒に補給するようにしましょう。水分の摂り過ぎは、体に思わぬ悪影響を及ぼす可能性があることを認識しておくことが大切です。