気管挿管に必須!スタイレットの役割とは?
- スタイレットとはスタイレットは、呼吸困難に陥った患者さんの気道を確保するために気管挿管という処置が行われますが、その際に気管チューブの中に挿入する医療器具のことを指します。気管挿管は、口あるいは鼻から気管までチューブを挿入し、肺に直接空気を送り込む処置です。この時、気管チューブはそれ自体に硬さがあまりないため、挿入時に曲がったり、折れ曲がったりしてしまうことがあります。そこで活躍するのがスタイレットです。スタイレットは金属やプラスチックで作られており、柔軟性があります。この柔軟性によって、チューブの形状に沿ってスタイレットを挿入することができます。そして、スタイレットをチューブに通すことで、チューブに適度な硬さを与え、スムーズに気管内へ挿入することを助けます。スタイレットを挿入した後は、気管チューブを所定の位置まで挿入し、スタイレットは抜き取ります。このようにスタイレットは、気管挿管を円滑に進めるために欠かせない器具と言えるでしょう。特に、意識がない、あるいは意識レベルが低い患者さんに行う場合は、気管挿管の難易度が高くなるため、スタイレットの存在はより重要になります。