梅毒

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「ワ氏」って何のこと?

- 古い医療用語 「ワ氏」という言葉をご存知でしょうか? おそらく多くの方が首を傾げることでしょう。それもそのはず、この言葉は、一昔前に使われていた医学用語で、現代ではほとんど耳にすることはありません。 「ワ氏」とは、結核のことを指します。 結核は、結核菌によって引き起こされる感染症で、かつては「国民病」と呼ばれるほど、多くの人々を苦しめていました。そのため、当時は誰もが知る病気であり、その代名詞として「ワ氏」という言葉が広く使われていたのです。 しかし、医学の進歩とともに、結核の治療法は確立され、患者数も大幅に減少しました。それと同時に、「ワ氏」という言葉が使われる機会も減っていき、今では過去の遺物となりつつあります。 日常生活で「ワ氏」という言葉を使うことはほとんどないでしょう。しかし、昔の小説やドラマなどでは、ひそかに結核を患っている登場人物を表す言葉として、「ワ氏」が登場することがあります。 そのような作品に触れることで、過去の病気や医療について知り、改めて健康の大切さを考えるきっかけになるかもしれません。
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梅毒検査のSTSについて

- STSとは STSは、血液を用いて梅毒の感染を調べる検査です。正式名称は「梅毒血清学的検査」と言い、英語表記「Serologic Test for Syphilis」の頭文字をとってSTSと略されます。 梅毒は、「梅毒トレポネーマ」という細菌が体の粘膜や傷口から侵入することで感染する病気です。感染すると、性器や口、皮膚などに様々な症状が現れます。 STSでは、梅毒トレポネーマに対する抗体の有無を調べます。抗体とは、体に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物から体を守るために、免疫システムが作り出すタンパク質のことです。 梅毒に感染すると、体はこの梅毒トレポネーマに対抗するために、抗体を作ります。STSでは、この抗体を血液中で検出することで、梅毒の感染を診断します。 ただし、STSは梅毒に感染しているかどうかを完全に確定できる検査ではありません。他の病気でも陽性反応が出たり、感染初期には抗体が作られておらず陰性となる場合もあるため、医師は他の検査結果と合わせて総合的に判断します。
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梅毒検査のSTSについて解説

- STSとはSTSは、「Serologic Test for Syphilis(セロロジック テスト フォー シフィリス)」の略称で、日本語では「梅毒血清学的検査」といいます。これは、梅毒への感染を調べるための血液検査の一つです。梅毒は、「梅毒トレポネーマ」という細菌が、性的な接触などによって体内に侵入することで感染する病気です。感染すると、初期には性器などに症状が現れますが、治療せずに放置すると、長い年月をかけて全身に様々な症状を引き起こす可能性があります。そのため、早期に発見し、適切な治療を開始することが非常に重要です。STSは、この梅毒の診断に用いられる検査法の一つで、患者さんの血液中に、梅毒トレポネーマに対する抗体が作られているかどうかを調べることで、感染の有無を判定します。抗体とは、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの異物(抗原)から体を守るために、免疫システムによって作られるタンパク質のことです。STSは、梅毒の診断に広く用いられる検査ですが、検査の結果だけで梅毒と確定診断することはできません。確定診断には、医師による診察や、他の検査結果と合わせて総合的に判断する必要があります。もし、梅毒の感染が疑われる場合は、医療機関を受診し、医師に相談してください。
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ワ氏:梅毒患者の呼称

- ワ氏とはワ氏(わし)とは、かつて梅毒に罹患した人を指す言葉でした。今日ではほとんど使われなくなりましたが、この言葉の存在は、かつて梅毒が社会に大きな影を落としていたことを物語っています。梅毒は、主に性交渉によって感染する病気で、感染すると皮膚や粘膜に様々な症状が現れます。かつては有効な治療法がなかったため、進行すると骨や神経にまで影響が及び、死に至ることもありました。日本では、江戸時代には既に梅毒が蔓延しており、「悪瘡(あくそう)」などと呼ばれ、恐れられていました。「ワ氏」という言葉が使われるようになった背景には、16世紀にヨーロッパから梅毒が伝来したという説があります。当時、ヨーロッパでは梅毒は「フランス病」とも呼ばれていましたが、日本では「和蘭(オランダ)瘡」と呼ばれるようになりました。そして、この「和蘭瘡」の患者を指す言葉として、「和蘭」の頭文字を取って「ワ氏」と呼ぶようになったと言われています。梅毒は、その感染経路から、道徳的に問題視されることも多く、偏見や差別の対象となりました。「ワ氏」という言葉にも、そうした当時の社会状況が反映されていると言えるでしょう。今日、梅毒は抗生物質によって治療できる病気となりました。しかし、過去の教訓を忘れずに、正しい知識を身につけ、予防に努めることが大切です。
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梅毒検査の基礎:STSとは?

- 梅毒検査STSの概要梅毒は、「トレポネーマ・パリダム」という細菌が原因で発症する性感染症です。感染すると、皮膚や粘膜に病変が現れ、放置すると全身に様々な症状を引き起こします。早期発見・早期治療が重要となるため、梅毒の感染を調べるための検査がいくつかあります。 その中でも、「STS」は、Serologic Test for Syphilisの略称で、梅毒の感染を調べるための血液検査の一つです。STSは、トレポネーマ・パリダム自体を検出するのではなく、感染によって体内で作られる抗体を検出することで、間接的に梅毒の感染を診断します。 体内に梅毒トレポネーマが侵入すると、私たちの体はこれに対抗するために「抗体」と呼ばれるタンパク質を作ります。STSでは、この抗体の有無を調べることで、過去に梅毒に感染したことがあるか、現在感染しているかを判断します。 STSには、「非特異的抗体検査」と「特異的抗体検査」の二種類があります。非特異的抗体検査は、梅毒トレポネーマ以外の細菌感染でも陽性反応が出る可能性がありますが、検査費用が安く、広く実施されています。一方、特異的抗体検査は、梅毒トレポネーマに特異的な抗体を検出するため、より正確性が高い検査と言えます。 STSは、梅毒の診断に有効な検査ですが、検査結果だけで梅毒感染の確定診断はできません。医師は、STSの結果と合わせて、症状や診察 findings、その他の検査結果などを総合的に判断して診断を下します。
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