月経周期

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基礎体温でわかること

- 基礎体温とは目が覚めてすぐの時間帯、身体が活動状態に入る前の安静な状態で測定する体温のことを基礎体温と言います。私達の体温は、日中活動している間は自律神経の働きによって常に変化しており、気温や食事、運動、感情などの影響を大きく受けます。しかし、睡眠中は体温を調節する機能が低下するため、これらの外部環境による影響を受けにくくなります。そのため、基礎体温は身体本来のリズムを反映した体温を測ることができると考えられています。 基礎体温を毎日同じ時間に測定し、記録していくことで、月経周期に伴う女性ホルモンの変化を知ることができます。一般的に、月経周期の前半は卵胞ホルモンの分泌が盛んになるため体温が低く、排卵日を境に黄体ホルモンの分泌が増加すると体温が高くなるという二相性の変化が見られます。この体温の変化を利用することで、排卵日の予測や妊娠の可能性、生理不順やホルモンバランスの乱れの有無などを知る手がかりとなります。 基礎体温は、自分の身体と向き合い、健康状態を把握するための簡便な方法の一つです。日々のわずかな変化に気づくことで、より健康的な生活を送ることに繋がるでしょう。
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意外と知らない?排卵痛の症状と原因

- 排卵痛とは排卵痛とは、月経周期の中頃に起こる下腹部の痛みのことを指します。これは、卵巣から卵子が飛び出す際に、周囲の組織を刺激したり、卵子が飛び出す時に卵巣から少量の血液や体液が出ることで、痛みが生じると考えられています。痛みの感じ方には個人差があり、チクチクとした軽い痛みで済む人もいれば、鈍い痛みや締め付けられるような強い痛みを感じる人もいます。痛みの強さも、軽い痛みから日常生活に支障が出るほどの強い痛みまで様々です。痛みの持続時間にもばらつきがあり、数時間から半日程度で治まる場合が多いですが、中には数日間続く人もいます。痛みを感じる場所は、左右どちらかの下腹部が多いのが特徴です。これは、排卵が左右の卵巣で交互に行われるために起こります。つまり、右の卵巣から排卵があれば右下腹部、左の卵巣から排卵があれば左下腹部に痛みが生じます。排卵痛は多くの場合、特に心配する必要のない生理現象の一つですが、あまりにも痛みが強い場合や日常生活に支障が出る場合は、自己判断せずに医療機関を受診するようにしてください。
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命の神秘:排卵の仕組み

- 排卵とは女性のカラダでは、毎月妊娠の可能性に備えて、驚くべき変化が起きています。その中心となるのが「排卵」です。排卵とは、簡単に言うと、卵巣から成熟した卵子が飛び出してくる現象のことを指します。卵巣は、子宮の左右に一つずつある、小さな臓器です。ここには、生まれた時からたくさんの卵子が眠ったような状態で蓄えられています。そして、思春期を迎えると、毎月いくつかの卵子が目覚め、成長を始めます。その中でも特に大きく育った卵子が、やがて卵巣の表面から飛び出して、卵管へと送り出されます。これが排卵です。卵子は、精子と出会うために、卵管の中で数日間待機します。この間に性交渉によって精子が体内へ入ってくると、卵管の中で出会うことができ、受精が成立します。受精卵はその後、子宮へと移動し、子宮内膜に着床することで、妊娠が成立します。排卵は、妊娠するために必要不可欠な現象です。そのため、妊娠を希望する場合は、自分の排卵日を把握しておくことが重要となります。基礎体温を測ったり、市販の排卵検査薬を使用したりすることで、自分の排卵日をある程度予測することができます。
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基礎体温でわかること

- 基礎体温とは朝、目を覚ましてすぐに測る体温のことを基礎体温と言います。睡眠中は体温を調節する機能が低下するため、周りの温度に影響を受けにくい状態になります。そのため、基礎体温を測ることで、より体に備わっている本来のリズムを反映した体温を知ることができるのです。夜、眠っている間に体温は低下し、朝が来るにつれて再び上昇していきます。この体温の変化は、女性ホルモンの分泌と密接に関わっていることが知られています。女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、排卵前に多く分泌され、体温を低く保つ働きがあります。一方、排卵後に多く分泌されるプロゲステロンには、体温を高く保つ働きがあります。つまり、基礎体温を記録していくことで、体温が低温期から高温期に移り変わるタイミングを把握することができます。このことから、基礎体温は排卵日を予測したり、妊娠の可能性を探ったりする上で重要な指標となります。 基礎体温は、毎日同じ時間帯に、同じ方法で測定することが大切です。毎日忘れずに記録することで、自身の体のリズムをより深く理解することに繋がります。そして、その変化にいち早く気づくことで、健康管理にも役立てることができるのです。
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妊娠を支えるホルモン、プロゲステロン

- プロゲステロンとは プロゲステロンは、女性の体内で働く重要なホルモンの一つで、ステロイドホルモンという種類に分類されます。 プロゲステロンは、主に卵巣でつくられますが、妊娠中は胎盤からも分泌されます。また、副腎皮質や脳からも少量ですが分泌されています。 プロゲステロンは、月経周期に合わせて分泌量が変化し、子宮内膜を厚くして受精卵が着床しやすい状態にしたり、妊娠を維持する役割を担っています。このことから、プロゲステロンは「妊娠ホルモン」とも呼ばれています。 具体的には、プロゲステロンは子宮内膜に働きかけて、受精卵の着床を助ける分泌液を増やしたり、子宮の収縮を抑えたりします。また、基礎体温を上昇させる作用も持っています。 プロゲステロンは、妊娠以外にも、乳腺の発達や、情緒の安定にも関わっていると考えられています。 このように、プロゲステロンは女性の体にとって非常に重要な役割を果たしているホルモンです。
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エストロゲンの役割:女性の体と健康への影響

- エストロゲンとはエストロゲンは、女性ホルモンと呼ばれるホルモンの一種です。ホルモンは、体内の特定の器官や組織からのメッセージを伝える、いわば化学伝達物質のようなものです。体内で作られ、血液によって運ばれ、離れた場所にある細胞に特定の作用を引き起こします。 エストロゲンは、女性の体の中で、もう一つの重要な女性ホルモンであるプロゲステロンとともに、様々な役割を担っています。エストロゲンは主に卵巣で作られます。卵巣は子宮の左右にある小さな器官で、卵子を作ると同時に、エストロゲンをはじめとする女性ホルモンを分泌する働きがあります。 エストロゲンは、思春期を迎えると分泌量が増加し始めます。思春期は、子供が大人へと成長していく過程で、体つきが変わり、生殖機能が成熟していく時期です。エストロゲンは、この思春期に起こる女性の体の変化、例えば乳房の発育や、丸みを帯びた体つきになることに大きく関わっています。 また、エストロゲンは、月経周期(生理)の調節にも重要な役割を果たしています。月経周期とは、妊娠の準備のために子宮内膜が厚くなり、妊娠しなかった場合に子宮内膜が剥がれ落ちて血液とともに体外へ排出される、約1ヶ月のサイクルのことです。エストロゲンは、このサイクルの中で子宮内膜の増殖を促す働きをしています。 さらに、エストロゲンは妊娠の維持にも欠かせません。妊娠中は、胎盤からもエストロゲンが分泌され、胎児の成長をサポートしています。このように、エストロゲンは女性の体にとって非常に重要なホルモンであり、健やかな生活を送る上で欠かせないものです。
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