多様な疾患に挑むシクロホスファミド
- シクロホスファミドとはシクロホスファミドは、細胞分裂を妨げることでがん細胞の増殖を抑える働きを持つ抗がん剤です。がん細胞は、正常な細胞に比べて活発に分裂を繰り返す性質があります。シクロホスファミドは、細胞分裂に必要なDNAの複製を阻害することで、がん細胞の増殖を効果的に抑え込むことができます。シクロホスファミドは、様々な種類のがん治療に用いられています。例えば、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫、神経芽細胞腫、乳がん、卵巣がんなど、多くの種類のがんに対して効果が期待できます。また、臓器移植の際に拒絶反応を抑える免疫抑制剤としても使用されることがあります。シクロホスファミドは、服用または点滴によって投与されます。効果や副作用の出方には個人差があり、投与量や投与期間は、治療するがんの種類や進行度、患者の状態などに応じて慎重に決定されます。シクロホスファミドは強力な抗がん剤であるため、その使用には、吐き気、脱毛、骨髄抑制などの副作用が伴う場合があります。医師は、これらの副作用を最小限に抑えながら、効果的な治療を提供できるよう、患者さんの状態を注意深く観察しながら治療を進めていきます。