情報収集

検査

問診から始まる医療:アナムネーゼの重要性

- アナムネーゼとは病院を受診した際、医師から「いつから具合が悪いのですか?」「どこがどのように痛みますか?」などと聞かれた経験はありませんか? これは決して世間話をしているのではなく、患者さんから病気に関する情報を詳しく聞き取っている、医療現場において非常に重要なプロセスなのです。 この患者さんから情報収集を行う「問診」のことを、医学用語で「アナムネーゼ」といいます。アナムネーゼは、ドイツ語の「anamnese」を語源とする言葉です。 日常生活では聞き慣れない言葉かもしれませんが、医療現場では欠かせない行為であり、医師は患者さんから得た情報をもとに、病気の原因を突き止め、適切な検査や治療方針を決定していきます。アナムネーゼで得られる情報は多岐に渡ります。 いつから、どのような症状が現れたのか、といった病気の経過や、患者さんが感じている具体的な症状の内容はもちろんのこと、過去の病歴や、服用中の薬、アレルギーの有無、生活習慣や家族構成といったものまで、患者さんを取り巻く様々な要因も重要な情報として聞き取られます。このように、アナムネーゼは医師が患者さんを診断していく上で、最初の、そして非常に重要なステップといえるでしょう。
看護技術

看護の基盤:アセスメントを理解する

- アセスメントとは看護師は、患者さんの状態をより良くするために、計画を立てて行動します。その計画を立てるための土台となるのが、アセスメントです。アセスメントとは、患者さんの状態を可能な限り正確に把握することであり、看護師にとって最初の、そして非常に重要なステップと言えます。看護師は、患者さんの状態を把握するために、まず情報を集めます。情報を集める際には、患者さんから直接伺う必要があります。例えば、「熱っぽい」「頭が痛い」「吐き気がする」といった訴えや、「不安だ」「家族が心配だ」といった気持ちは、患者さん自身にしかわからない主観的な情報であり、とても重要です。しかし、患者さんの言葉だけに頼るのではなく、看護師自身の目で見て、耳で聞いて、手で触れて得られる情報も大切です。これらの情報は、客観的な情報と呼ばれ、表情やしぐさ、体温や脈拍、皮膚の状態やお腹の音などを、医療者としての知識や経験に基づいて確認します。さらに、血液検査やレントゲンなどの検査結果も、客観的な情報として加わります。このように、アセスメントでは、患者さんから直接伺う主観的な情報と、看護師が自身の五感や検査結果から得る客観的な情報を組み合わせて、総合的に判断します。このプロセスを通じて、患者さんの状態をより深く理解することができ、その後の看護計画へと繋げていくことができるのです。
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