悪性腫瘍

検査

腫瘍マーカー:がん診断の羅針盤

- 腫瘍マーカーとは腫瘍マーカーとは、私たちの体の中に腫瘍と呼ばれる異常な細胞の塊ができた時に、血液中に増加することが知られている物質です。腫瘍には大きく分けて良性と悪性があり、一般的に「がん」と呼ばれているものは悪性腫瘍を指します。この腫瘍マーカーは、がん細胞自身や、がん細胞の影響を受けた正常な細胞から作られるタンパク質やホルモンなどが多いです。血液検査によってこれらの物質の量を測定することで、がんの疑いを見つけたり、がんの進行度合いを推測したりすることができます。ただし、腫瘍マーカーは、がん細胞以外の原因で増加することもあります。例えば、炎症や妊娠などでも数値が高くなることがあります。そのため、腫瘍マーカーの値が異常を示した場合は、すぐにがんと診断されるわけではありません。医師は、腫瘍マーカーの値だけでなく、症状や画像検査の結果などを総合的に判断して診断を下します。また、全てのがんに対して有効な腫瘍マーカーがあるわけではありません。早期のがんや小さながんでは、腫瘍マーカーの値が上昇しないこともあります。そのため、腫瘍マーカーは、がんの診断や経過観察の補助として用いられるものであり、これだけに頼った診断は行われません。
産婦人科

乳がん:知っておきたい基礎知識

- 乳がんとは女性の体の中で、赤ちゃんに栄養を与えるための母乳を作る器官を乳房と言います。乳房の中には、母乳を作るための小さな部屋のような組織がたくさん集まっており、これを小葉と言います。そして、この小葉で作られた母乳を乳頭まで運ぶための管が乳管です。 乳がんとは、この乳管や小葉を構成する細胞の一部ががん細胞に変化し、無秩序に増殖してしまう病気です。がん細胞は、周りの組織を破壊しながら増え続け、場合によってはリンパ管や血管を通って、リンパ節や肺、骨、肝臓などの他の臓器にまで転移することがあります。 乳がんは、早期に発見し、適切な治療を行えば治癒が期待できる病気です。そのためにも、乳がんに関する正しい知識を持ち、定期的な検診を受けることが大切です。
産婦人科

子宮頸がん:若い世代も注意が必要な病気

- 子宮頸がんとは子宮頸がんは、子宮の入り口付近である子宮頸部にできるがんです。子宮頸部は、子宮の入り口から膣(ちつ)へとつながる管のような部分です。子宮頸がんは、性交渉によって子宮頸部の細胞にウイルスが感染することが主な原因として知られています。子宮頸がんは、初期の段階ではほとんど自覚症状がありません。そのため、知らないうちに病気が進行してしまうことが少なくありません。しかし、進行すると不正出血やおりものの変化、下腹部痛、腰痛などの症状が現れることがあります。さらに進行すると、膀胱(ぼうこう)や直腸(ちょくちょう)などの周辺臓器にも影響を及ぼし、排尿困難や血便などの症状が出ることもあります。子宮頸がんは、早期発見・早期治療によって完治が期待できるがんです。そのため、定期的な検診を受けることが非常に重要です。検診では、子宮頸部の細胞を採取して、がん細胞がないかを調べます。もし、がん細胞が見つかった場合でも、早期であれば手術などの治療によって完治を目指すことができます。子宮頸がんは、予防できるがんであることも重要なポイントです。性交渉の際にはコンドームを使用する、HPVワクチンの接種を検討するなど、予防策を講じることも大切です。子宮頸がんは、決して他人事ではありません。定期的な検診、予防、早期治療を心がけ、健康な状態を保ちましょう。
呼吸器

肺癌:脅威と闘う

- 肺癌の定義肺癌とは、肺の組織に悪性の腫瘍が発生する病気です。腫瘍は、細胞が異常な増殖を繰り返し、周囲の組織に浸潤したり、他の臓器に転移したりすることで、身体に様々な悪影響を及ぼします。肺は、空気中から酸素を取り込み、体内の二酸化炭素を排出する、人間が生きていく上で欠かせない呼吸を担う臓器です。肺癌は、気管支や肺胞といった、呼吸に直接関わる重要な部分に発生しやすいという特徴があります。これらの組織に腫瘍ができると、空気の通り道が狭くなったり、肺の組織が正常に機能しなくなったりするため、様々な呼吸器症状が現れます。例えば、呼吸が苦しくなったり、咳が止まらなくなったり、痰に血が混ざったりすることがあります。肺癌は、早期発見が難しい病気としても知られています。初期の段階では自覚症状が現れにくく、健康診断などで偶然発見されることも少なくありません。そのため、早期発見・早期治療が重要とされています。定期的な健康診断の受診や、少しでも身体に異変を感じたら、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。
産婦人科

乳腺とアポクリン化生:その関係と重要性

私たちの体は、驚くべき精密さで成り立っています。特に、女性にとって乳腺は、新しい命を育む上で大切な役割を担っています。この乳腺は、年齢やホルモンの影響など、様々な要因によって変化する臓器です。その変化の一つに、「アポクリン化生」というものがあります。 アポクリン化生とは、乳腺組織の一部が、汗腺の一種であるアポクリン腺に似た細胞に変化する現象を指します。アポクリン腺は、脇の下など、特定の場所に多く存在し、特有の臭いのする汗を分泌する働きがあります。しかし、乳腺にアポクリン化生が起こっても、多くの場合、体に害はありません。 乳腺は、母乳を作る小葉と、母乳を乳頭まで運ぶ乳管から成り立っています。これらの組織は、女性ホルモンの影響を受けながら、複雑に変化します。アポクリン化生は、こうした変化の一つとして捉えられ、良性の変化であることがほとんどです。そのため、アポクリン化生自体は、特に治療の必要はありません。 ただし、乳腺の変化の中には、乳がんのように注意が必要なものも存在します。そのため、乳腺に違和感や変化を感じたら、自己判断せずに、医療機関を受診することが大切です。医師による診察や検査を受けることで、変化の原因を特定し、適切な対応をすることができます。
産婦人科

乳がんについて:知っておきたい基礎知識

- 乳がんとは乳がんは、女性の体の中で、母乳を作る器官である乳房にできる悪性腫瘍です。具体的には、乳腺と呼ばれる母乳を作る組織の一部である乳管や、小葉上皮という部分から発生します。 通常、私たちの体の細胞は、古い細胞が新しい細胞と入れ替わる新陳代謝によって、その数を一定に保っています。しかし、何らかの原因で遺伝子の異常が起こると、細胞は自分の意思とは無関係に増殖を始めてしまいます。これががん細胞です。 乳がんの場合、このがん細胞が乳腺組織の中で無秩序に増殖することで発生します。そして、がん細胞が増え続けると、周囲の正常な組織を破壊しながら大きくなっていくことがあります。さらに進行すると、リンパ節と呼ばれる免疫に関わる組織や、血管に侵入し、血液の流れに乗って体の他の臓器にまで到達してしまうことがあります。これを転移と呼びます。 乳がんは早期に発見し、適切な治療を行えば治癒が期待できる病気です。そのためにも、日頃から自分の体に関心を持ち、定期的な検診を受けることが大切です。
その他

知っておきたい病気:カルチとは

- カルチってどんな病気?カルチという言葉を耳にしたことはありますか? 実は、カルチとは、悪性腫瘍の中でも「がん」と呼ばれる病気のことを指します。 私たちの体は、たくさんの細胞が集まってできています。通常、細胞は分裂して新しい細胞を作り出すことで、組織を新しくしたり、傷を治したりします。 しかし、ある時を境に、この細胞分裂がコントロールを失い、際限なく増え続ける細胞が出てくることがあります。 この異常な細胞の塊が「腫瘍」であり、特に周囲の組織に広がり破壊しながら増殖していくものを「悪性腫瘍」、つまり「がん」と呼ぶのです。では、カルチは具体的にどのような「がん」なのでしょうか? 実は、体の表面や内臓の表面を覆っている「上皮細胞」から発生するがんのことを、医学用語で「カルシノーマ(Carcinoma)」と呼び、これが「カルチ」の由来となっています。 上皮細胞は、皮膚、口の中、胃、腸、肺、肝臓など、体の様々な場所で見られ、それぞれの場所で重要な役割を担っています。そのため、カルチが発生する部位も多岐にわたり、皮膚がん、肺がん、胃がん、大腸がん、乳がんなど、多くの種類のがんがカルチに分類されます。 カルチは、がんの中でも比較的多く見られるタイプであり、早期発見・早期治療が重要です。
小児科

小児の腎臓に発生する悪性腫瘍:腎芽腫

- 腎芽腫とは腎芽腫は、かつてウィルムス腫瘍とも呼ばれていた、子どもの腎臓にできる悪性腫瘍です。腎臓は、血液をろ過して老廃物や余分な水分を尿として体外に排出する大切な臓器ですが、この腎臓を形成する細胞の一部が腫瘍化することで腎芽腫が発生します。 小児の腎臓にできる癌としては最も多く、全体の約9割を占めます。発生頻度は10万人に約7~10人とされています。一般的に5歳未満の小児に多く見られ、特に3歳から4歳で最も多く診断されます。15歳以上の発症は非常に稀です。 腎芽腫は初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、腫瘍が大きくなるとお腹にしこりを触れたり、腹痛や血尿などの症状が現れることがあります。早期発見、早期治療が重要なため、気になる症状があれば早めに医療機関を受診することが大切です。
耳鼻科

中咽頭癌とは:症状、原因、治療法について

- 中咽頭がんとは中咽頭がんは、鼻の奥から喉の上部にかけて位置する中咽頭と呼ばれる場所にできるがんです。この中咽頭は、食べ物を飲み込む時や呼吸をする時など、私達が生きていく上で欠かせない大切な役割を担っています。中咽頭がんは、中咽頭の粘膜にある細胞から発生します。そして、がん細胞は周囲の組織に浸潤していく可能性があります。さらに進行すると、リンパ節や血管を通じて、体の他の部位、例えば肺や肝臓などに転移することもあります。中咽頭がんの主な原因の一つとして、喫煙が挙げられます。タバコの煙に含まれる有害物質は、中咽頭の細胞を傷つけ、がん化を促進する可能性があります。また、過度な飲酒も、中咽頭がんのリスクを高める要因の一つです。飲酒と喫煙の両方の習慣がある人は、より一層注意が必要です。さらに、近年ではヒトパピローマウイルス(HPV)への感染も、中咽頭がんの原因の一つとして注目されています。HPVは性交渉を通じて感染するウイルスで、子宮頸がんとの関連が知られていますが、中咽頭がんの一部にも関与していることが分かってきました。中咽頭がんは、早期発見・早期治療が非常に重要です。声のかすれや喉の痛み、食べ物が飲み込みにくいなどの症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
呼吸器

命を脅かす病気:肺がん

- 肺がんとは肺がんは、呼吸をするために重要な役割を担う肺に発生するがんです。空気の通り道である気管支や、酸素と二酸化炭素の交換を行う肺胞といった、肺を構成する様々な組織の細胞が、何らかの原因でがん細胞へと変化し、制御できないほどに増殖することで発生します。肺は、心臓や大血管など、生命維持に欠かせない臓器と非常に近い場所に位置しています。そのため、肺がんは進行すると、これらの臓器にも影響を及ぼし、呼吸困難や胸の痛み、血痰、咳、体重減少といった様々な症状を引き起こします。さらに、肺がんは他の臓器にも転移しやすい性質を持っています。骨や肝臓、脳など、体の様々な場所に転移することで、さらに深刻な症状を引き起こす可能性があります。肺がんは、早期発見・早期治療が非常に重要です。初期の段階では自覚症状が出にくいため、定期的な健康診断や、少しでも体に異常を感じたら、医療機関を受診することが大切です。
血液

血液のがん、白血病とは

- 白血病の概要白血病は、血液細胞ががん化する病気です。私たちの体内では、骨の中心部にある骨髄という組織で、血液細胞が作られています。健康な状態では、骨髄で作られた血液細胞は、それぞれ赤血球、白血球、血小板へと成長し、身体の様々な機能を担っています。 赤血球は全身に酸素を運び、白血球は細菌やウイルスから身体を守り、血小板は出血を止める役割を担っています。しかし、白血病になると、骨髄において白血病細胞と呼ばれる異常な細胞が過剰に増殖してしまいます。これらの異常な細胞は、正常に機能しません。そして、骨髄において正常な血液細胞の産生を妨げてしまうのです。その結果、健康な赤血球、白血球、血小板が減少し、様々な症状が現れます。 例えば、赤血球が減少すると、貧血になり、動悸や息切れが起きやすくなります。白血球が減少すると、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなります。血小板が減少すると、出血しやすくなったり、血が止まりにくくなったりします。白血病は、原因はまだはっきりとは解明されていませんが、遺伝的な要因やウイルス感染、放射線などが関係していると考えられています。
その他

悪性腫瘍とがん:マリグナンシーを理解する

- マリグナンシーとは医学の世界では、病気の性質や状態を表すために、専門的な用語が使われています。その中でも、「マリグナンシー」という言葉は、「悪性」を意味し、特に腫瘍の診断において重要な意味を持ちます。私たちは、「悪性腫瘍」や「がん」といった言葉をよく耳にしますが、これらは「マリグナンシー」と深く関わっています。それでは、「マリグナンシー」とは具体的にどのような状態を指すのでしょうか? 簡単に言うと、腫瘍が悪性の性質を持っているかどうかを表す言葉です。腫瘍には、大きく分けて「良性」と「悪性」の二つがあります。良性の腫瘍は、周囲の組織への影響が少なく、増殖速度も緩やかです。一方、悪性の腫瘍は、周囲の組織に浸潤し、破壊しながら増殖していきます。さらに、血液やリンパ液の流れに乗って、遠く離れた臓器にまで移動し、新たな腫瘍を形成することがあります。これを「転移」と呼びます。つまり、「マリグナンシー」は、腫瘍が周囲の組織に浸潤する能力や、転移する能力の高さなどを示す指標となるのです。マリグナンシーの程度が高い腫瘍は、それだけ悪性度が高く、治療が困難になる可能性も高まります。
検査

腫瘍マーカー:がん診断の羅針盤

- 腫瘍マーカーとは 腫瘍マーカーとは、がん細胞が作り出す特殊な物質、あるいはがん細胞の影響を受けて体内で作られる物質のことです。 これらの物質は、血液や尿、組織などの中にごく微量ながら存在しており、その量を測定することで、がんの診断や治療効果の判定などに役立てることができます。 例えるならば、池に鯉が住み着くと、池の水質が変化する様子に似ています。普段は澄んでいる池に鯉が住み始めると、鯉の排泄物などによって水が濁ったり、特定の成分が増えたり減ったりするでしょう。 私たちの体も、がん細胞という“異物”が存在することで、内部環境が変化し、特定の物質が増減するのです。この変化を捉えるのが腫瘍マーカー検査です。 ただし、腫瘍マーカーは、がん細胞だけが作り出すとは限りません。正常な細胞からもごく微量ながら分泌されるものもあり、炎症や臓器の機能障害など、がん以外の原因でも数値が上昇することがあります。 そのため、腫瘍マーカー検査だけで、がんの確定診断を行うことはできません。あくまでも、がんの可能性を評価する指標の一つとして、画像検査や病理検査などと組み合わせて総合的に判断されます。
消化器

大腸がん:知っておきたいこと

- 大腸がんとは?大腸がんは、私たちが食事を摂ってから排泄するまでの消化管の一部である大腸に発生するがんです。大腸は、盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸という連続した部分からなり、主に食べ物の残りかすから水分を吸収し、便を作るという大切な役割を担っています。 この大腸の壁の最も内側にある粘膜という部分に、最初はポリープと呼ばれる腫瘍ができることがあります。ポリープ自体は多くの場合、自覚症状がなく、健康に影響を与えることはほとんどありません。しかし、このポリープの一部が、長い年月をかけてがん細胞へと変化することがあります。そして、がん細胞は周囲の組織に深く入り込んでいく、いわゆる「浸潤」を起こしたり、リンパの流れや血液の流れに乗って、リンパ節や肝臓、肺などの他の臓器に移動して増殖する「転移」を起こすことがあります。このように、大腸がんが進行すると、腸閉塞などの深刻な合併症を引き起こしたり、他の臓器への転移によって生命に関わる危険性も高まる可能性があります。そのため、早期発見と適切な治療が非常に重要となります。
消化器

静かなる脅威:食道がんについて

- 食道がんとは私たちは食事をするとき、まず口にした食べ物を噛み砕き、飲み込みます。口から胃へと続く食べ物の通り道である食道は、食べたものを胃までスムーズに運ぶ役割を担っています。この食道の内側は、粘膜と呼ばれる薄い膜で覆われており、食べ物が詰まったり傷ついたりするのを防いでいます。食道がんは、この食道の粘膜の一部から発生するがんです。粘膜の細胞ががん細胞に変化し、周囲の組織に浸潤したり、離れた場所に転移したりすることで、身体に様々な影響を及ぼします。食道がんは初期の段階では、ほとんど自覚症状がありません。そのため、健康診断や人間ドックなどで偶然発見されることも少なくありません。しかし、がんが進行すると、食べ物が喉につかえる感じがしたり、胸の奥に痛みを感じたりするようになります。さらに進行すると、食事が困難になり、体重減少や貧血などの症状が現れることもあります。食道がんの原因として、喫煙や飲酒、熱い飲み物や食べ物の習慣などが挙げられます。また、食道に炎症を起こす逆流性食道炎も、食道がんのリスクを高めると言われています。食道がんは早期発見、早期治療が非常に重要です。少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。食生活の改善など、生活習慣の見直しも予防に繋がります。
その他

私たちの生活を脅かすがんについて

私たちの体は、約37兆個もの細胞で構成されており、毎日新しい細胞が生まれては古い細胞と入れ替わることで健康を保っています。これは驚くべき体の営みですが、細胞の生まれ変わりが正常に行われなくなると、異常な細胞が増殖し続けてしまうことがあります。これが「がん」と呼ばれる病気の始まりです。 がん細胞は、正常な細胞とは異なり、際限なく増殖し続けます。そして、周囲の組織に侵入し破壊しながら、まるで領土を広げるかのように成長していきます。さらに恐ろしいことに、がん細胞は血液やリンパ液の流れに乗って体の別の場所に移動し、そこで再び増殖を始めることがあります。これを「転移」と呼びます。 がんは、発生する場所や種類によって症状は様々です。しかし、初期の段階では自覚症状がないことが多く、気づかないうちに進行してしまう場合もあります。早期発見のためにも、健康診断を受けることや、体の異変に注意することが大切です。
その他

私たちの生活を脅かすがんについて

私たちの体は、実に精巧な仕組みで成り立っており、無数の細胞がそれぞれ役割を担い、日々生まれ変わりながら生命を維持しています。細胞は通常、決められた期間活動すると、自然に消滅していきます。しかし、何らかの原因でこの細胞の生まれ変わりが正常に行われなくなると、増殖が異常に活発化し、死滅するはずの細胞が生き残り続けることがあります。これが「がん」と呼ばれる病気の始まりです。 がん細胞は、周囲の組織や臓器に侵入し、破壊しながら増殖を続けます。そして、正常な細胞の働きを阻害するため、様々な体の機能に障害が生じ、様々な症状を引き起こすようになります。さらに、がん細胞は血液やリンパ液の流れに乗って体の別の部位に移動し、そこで増殖を始めることもあります。これを「転移」と呼びます。 がんは、早期に発見し、適切な治療を行えば治癒が期待できる病気も増えています。がんについて正しく理解し、定期的な健康診断などを通じて早期発見に努めることが大切です。
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