患者ケア

看護技術

チームで支える医療:チームナーシングのススメ

- チームナーシングとはチームナーシングとは、複数の医療スタッフが一つのチームとなり、それぞれの専門知識や技術を活かして患者さんの看護にあたる看護体制のことです。従来の看護体制では、一人の看護師が担当する患者さんの数も多く、一人ひとりの患者さんに寄り添った丁寧な看護を提供することが難しい状況もありました。しかし、チームナーシングでは、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士など、様々な専門家がそれぞれの得意分野を活かして、患者さんのケアにあたります。 例えば、医師は患者さんの病気の診断や治療を担当し、看護師は患者さんの日常生活の援助や健康状態の観察、薬の管理などを行います。理学療法士は、身体の機能回復を目的としたリハビリテーションを行い、作業療法士は、日常生活動作の改善を支援します。言語聴覚士は、言葉や聴覚に問題のある患者さんのコミュニケーションをサポートし、栄養士は、患者さんの状態に合わせた食事の指導を行います。このように、それぞれの専門家がそれぞれの役割を果たすことで、質の高い医療・看護を効率的に提供することが可能となります。チームナーシングでは、患者さん一人ひとりの状態やニーズを把握し、チーム全体で情報を共有しながら、患者さんに最適なケアを提供します。また、患者さんやご家族の意見を尊重し、患者さんも治療やケアに参加する姿勢を大切にします。チームで協力し、患者さんと共に治療やケアを進めていくことが、チームナーシングの大きな特徴と言えるでしょう。
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看護の基本: ベッドバスで快適な療養を

- ベッドバスとは病気や怪我によって、浴室まで移動して入浴することが難しい患者さんにとって、清潔を保つことは容易ではありません。このような場合に、医療現場では「ベッドバス」と呼ばれるケアが行われます。これは、温めたタオルやクロスを用いて、患者さんの体を拭くことで清潔を保つ方法で、「清拭(せいしき)」とも呼ばれます。ベッドバスは、単に体を清潔にする以上の効果をもたらします。たとえば、体を拭かれることで、患者さんは爽やかな気分になり、精神的なリフレッシュにつながります。また、皮膚の汚れや古い角質が除去されることで、皮膚の呼吸が促進され、健康な状態を保つことができます。さらに、温めたタオルやクロスの刺激によって血行が促進され、体の機能維持にも役立ちます。ベッドバスを実施する際には、室温や水温に注意し、患者さんの体に負担をかけないように優しく行うことが重要です。また、プライバシーにも配慮し、体を拭いている部分以外はタオルやシーツで覆うなどして、安心してケアを受けられるようにすることが大切です。
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