心臓

検査

心臓の電気信号を読み解く:EPS検査とは?

- EPS検査とは心臓は全身に血液を送るために、規則正しく「ドックン、ドックン」と脈打っています。この規則正しいリズムを刻むために、心臓内では電気信号が生まれては消えていくということを繰り返しています。この電気信号が乱れると、心臓の動きも乱れてしまい、場合によっては、めまいや失神などの症状が現れたり、血液をうまく送り出せなくなってしまったりすることがあります。 EPS検査(電気生理学的検査)は、このような心臓の電気信号を詳しく調べる検査です。カテーテルと呼ばれる細い管を、足の付け根や腕の血管から心臓まで挿入し、心臓内の電気信号を記録・分析します。 EPS検査を行うことで、心臓のリズムが乱れる不整脈の原因を突き止め、適切な治療法を選択することができます。不整脈の中には、薬物療法が有効なものもあれば、カテーテルアブレーションと呼ばれる治療が必要なもの、ペースメーカー植え込み術が必要なものなど、様々です。EPS検査の結果に基づいて、患者さん一人ひとりに最適な治療法が検討されます。
循環器

期外収縮:普段と違う心臓の鼓動

私たちの心臓は、休むことなく全身に血液を送り出す重要な役割を担っています。この血液を送り出すために、心臓は規則正しいリズムを刻んで収縮と拡張を繰り返しています。この規則正しいリズムは、心臓内で発生する電気信号によって精密に制御されています。 心臓の右心房にある洞結節と呼ばれる場所から、電気信号が発生し、これが心臓全体に伝わっていくことで収縮が起こります。そして、この電気信号の伝わり方が規則正しいため、私たちは普段、心臓が規則正しく拍動していることを意識せずに過ごすことができます。 しかし、様々な要因によって、この電気信号の発生や伝達に乱れが生じることがあります。ストレスや疲労、睡眠不足、過剰なカフェイン摂取、喫煙、飲酒などがその一例です。また、加齢に伴って心臓の機能が低下することも、リズムの乱れに繋がることがあります。 このような電気信号の乱れによって、心臓が本来のリズムから外れて拍動してしまうことを期外収縮と呼びます。期外収縮が起こると、胸がドキドキしたり、脈が飛んだように感じたりすることがあります。多くは一時的なものであり、特に心配のない場合がほとんどですが、頻繁に起こる場合や、症状が強い場合には、 underlying disease の可能性もあるため、医療機関を受診することが勧められます。
循環器

生活を支える心強い味方:ペースメーカー

- ペースメーカーとは心臓は、私たちの体にとって非常に重要な臓器です。全身に血液を送り出すポンプとしての役割を担っており、その規則正しい収縮と弛緩によって、一定のリズムを刻みながら血液を循環させています。しかし、病気や加齢などが原因で、このリズムが乱れてしまうことがあります。心臓の拍動が遅くなったり、不規則になったりすると、めまいや息切れ、意識消失などの症状が現れ、日常生活に支障をきたすだけでなく、生命の危険にさらされることもあります。このような心臓の不調を改善し、健康な状態を維持するために用いられるのが「ペースメーカー」です。ペースメーカーは、体内に埋め込まれた小さな医療機器で、心臓の動きを常に監視し、必要に応じて電気的な刺激を与えることで、心臓が正常なリズムで拍動するようにサポートします。ペースメーカーは、主に電池とコンピューター、そして心臓に電気信号を送るリード線で構成されています。電池は長期間にわたって安定した電力を供給し、コンピューターは心臓の動きを監視して、適切なタイミングで電気刺激を送る役割を担います。リード線は、コンピューターからの電気信号を心臓に伝え、また心臓の活動をコンピューターに伝える役割を担っています。ペースメーカーは、心臓の病気の治療において重要な役割を担っており、多くの患者さんの生活の質の向上に貢献しています。
検査

心臓の電気信号を読み解く:心電図入門

私たちの心臓は、休むことなく規則正しく脈打つことで、全身に血液を送り出すという重要な役割を担っています。この心臓の鼓動を生み出す原動力となっているのが、心臓内部で発生する微弱な電気信号です。 心臓には、まるで指揮者のように、心臓全体の動きを統制する特別な場所があります。それが「洞房結節」と呼ばれる部分です。洞房結節は、心臓の右心房の上部に位置し、 rhythmical な電気信号を作り出す発電機のような役割を担っています。 洞房結節で発生した電気信号は、まず心房全体に伝わり、心房を収縮させます。その後、電気信号は心房と心室の間にある「房室結節」という場所に到達し、ここで一拍の間、遅延されます。このわずかな遅延は、心房の収縮が完了し、血液が心室にしっかりと流れ込むために非常に重要です。 房室結節を通過した電気信号は、心室の中を走る特殊な経路を高速で伝わり、心室全体に広がっていきます。そして、この電気信号によって心室が力強く収縮し、血液が全身に送り出されます。 このように、心臓の鼓動は、洞房結節から発生する電気信号が、まるでリレーのバトンのように、心臓全体に正確に伝わることで生まれます。この電気信号の伝達システムが正常に機能することで、心臓は規則正しく効率的に拍動し、私たちの生命を維持することができるのです。
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12誘導心電図:心臓の状態を調べる検査

- 12誘導心電図とは 12誘導心電図は、心臓の電気的な活動を記録することで、心臓の状態を評価する検査です。 私たちの心臓は、全身に血液を送り出すポンプとしての役割を担っています。このポンプ機能は、心臓の筋肉が規則正しく収縮と拡張を繰り返すことで成り立っています。そして、この収縮と拡張のリズムを刻んでいるのが、心臓内にある電気信号です。 12誘導心電図では、体の表面の決まった位置に電極を貼り付けます。すると、心臓から発生する微弱な電気信号をこれらの電極を通して捉えることができます。電極の位置によって心臓の電気信号をとらえる角度が異なるため、12種類の波形として心臓の電気活動を記録することができます。 この検査によって、不整脈や狭心症、心筋梗塞など、様々な心臓の異常を発見することができます。12誘導心電図は、心臓の健康状態を把握するための重要な検査と言えるでしょう。
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心臓の血管を調べる検査 – コロナリーアンギオとは?

心臓は、私たちの体中に血液を送るポンプのような役割を担っています。休むことなく働き続ける心臓自身もまた、たくさんの酸素や栄養を必要とします。その大切な栄養や酸素を心臓に届けているのが、「コロナリー」と呼ばれる血管です。 コロナリーは、心臓を包むように張り巡らされた冠動脈のことを指します。心臓を冠のように囲んでいることから、冠動脈と呼ばれています。この冠動脈は、心臓自身に酸素と栄養を供給するという重要な役割を担っています。もし、この冠動脈が何らかの原因で詰まったり、狭くなったりすると、心臓に十分な血液が行き渡らなくなってしまいます。その結果、胸の痛みや圧迫感を感じたり、最悪の場合は心筋梗塞といった深刻な病気を引き起こす可能性もあります。 このように、コロナリーは、心臓の健康を維持する上で欠かせない存在と言えるでしょう。健康的な生活習慣を心掛けることで、コロナリーを守ることが大切です。
循環器

心機能の重要な指標:心係数

- 心臓の働きを数値で表す指標心係数 心臓は、体中に血液を循環させるために休むことなく動き続ける、いわば体内のエンジンとも呼べる重要な臓器です。この心臓が一回の拍動で送り出す血液の量を心拍出量といい、心臓のポンプとしての能力を示す指標の一つとなっています。しかし、心臓のポンプ機能は、体の大きさによって異なり、体が大きい人ほど多くの血液を必要とするため、心拍出量も大きくなるのが自然です。そこで、体の大きさを考慮した上で、より正確に心臓のポンプ機能を評価するために用いられるのが「心係数」です。 心係数は、心拍出量を体表面積で割ることで求められます。体表面積とは、読んで字の如く体の表面の面積のことで、身長と体重から計算されます。心係数は、通常、1分間に体が1平方メートルあたりにどれだけの血液を送り出せるかという形で表され、単位はリットル/分/平方メートル(L/min/㎡)を用います。 心係数は、心臓のポンプ機能を評価する上で非常に重要な指標であり、心不全などの心臓病の診断や治療効果の判定に用いられます。健康な人の心係数は、安静状態で2.5~4.0 L/min/㎡程度ですが、心機能が低下するとこの値は小さくなります。例えば、激しい運動後や、興奮状態などでは、心拍出量が増加するため、心係数も高くなることがあります。逆に、心筋梗塞や心不全など、心臓のポンプ機能が低下している場合は、心係数は低下します。 心係数は、心臓の状態を知る上での重要な指標の一つですが、あくまで目安であり、心係数が正常範囲内であっても、心臓病が隠れている可能性もあります。そのため、動悸や息切れなどの自覚症状がある場合は、早めに医療機関を受診し、医師の診断を受けることが大切です。
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心電図モニター:心臓の鼓動を見守る

- 心電図モニターとは心電図モニターは、心臓の動きを電気信号として捉え、その変化を波形として画面に表示する医療機器です。私たちの心臓は、全身に血液を送るために休むことなく動き続けています。この心臓の動きは、電気信号によってコントロールされており、心電図モニターは、この電気信号を体の表面に付けた電極で読み取ることで、心臓の状態を把握します。心電図モニターで得られた波形は、心臓の活動状態を視覚的に表現したものであり、医師はこの波形の形やリズムを分析することで、心臓の健康状態を評価します。例えば、波形に異常な乱れや不規則なリズムが見られる場合は、不整脈などの心臓病の可能性を示唆しています。また、波形の高さや幅の変化は、心臓の筋肉の酸素不足や心臓肥大などの兆候を示していることもあります。心電図モニターは、病院の診察室だけでなく、救急車の中や手術室など、様々な医療現場で使用されています。さらに、近年では小型で持ち運び可能な心電図モニターも開発され、家庭での健康管理にも役立てられています。このように、心電図モニターは、心臓病の早期発見や治療、そして健康管理に大きく貢献している重要な医療機器と言えるでしょう。
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心臓のリズムを探る:EPS検査とは?

心臓は、全身に血液を送り出すために休むことなく働き続けています。この心臓の動きは、規則正しいリズムを刻む電気信号によってコントロールされています。しかし、様々な原因でこの電気信号の伝わり方に異常が生じると、脈が乱れたり、速くなったり、遅くなったりといった不整脈が起こることがあります。 心臓の電気信号を調べる検査であるEPS検査(電気生理学的検査)は、このような不整脈の原因を突き止め、適切な治療法を選択するために重要な役割を担っています。 EPS検査では、足の付け根や首の血管からカテーテルと呼ばれる細い管を心臓まで挿入します。そして、カテーテルの先端から心臓内の様々な場所に電極を配置し、電気信号の伝わり方を詳細に記録します。 EPS検査によって、不整脈が心臓のどの部分で発生しているのか、どのようなメカニズムで起こっているのかを正確に把握することができます。さらに、薬剤や電気刺激に対する心臓の反応を調べることで、患者さん一人ひとりに最適な治療法を検討することができます。EPS検査は、不整脈の診断と治療に大きく貢献している検査と言えるでしょう。
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