発作性心房細動:見え隠れする不整脈
- 発作性心房細動とは私たちの心臓は、全身に血液を送るポンプの役割を担っています。このポンプ機能は、心臓の上部にある心房と、下部にある心室の規則正しい収縮によって成り立っています。通常、心房は規則正しいリズムで収縮し、血液を心室へと送り出しています。しかし、何らかの原因で心房に異常な電気信号が発生すると、心房が非常に速く、かつ不規則に震える状態に陥ることがあります。これが「心房細動」と呼ばれる不整脈です。
心房細動には、いくつか種類がありますが、その中でも発作的に起こり、自然に治まるものを「発作性心房細動」と呼びます。具体的には、発作性心房細動は、発症してから7日以内に正常なリズムに戻るものを指し、それ以上続く場合は「持続性心房細動」として区別されます。
発作性心房細動は、自覚症状がない場合もあるため、健康診断や人間ドックなどで心電図検査を受けて初めて発見されるケースも少なくありません。しかし、動悸や息切れ、胸の痛み、めまい、倦怠感などの症状が現れる場合もあり、注意が必要です。
発作性心房細動は、放置すると脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こすリスクがあるため、早期に発見し、適切な治療を受けることが大切です。