強皮症

皮膚科

全身性硬化症:皮膚や内臓に影響する難病

- 全身性硬化症とは全身性硬化症という病気の名前を耳にしたことがある方は、それほど多くないかもしれません。全身性硬化症は、皮膚や内臓が硬くなるという特徴を持つ、国が指定する難病の一つです。 この病気の原因は、免疫の異常によって自分の体の組織を攻撃してしまう、「自己免疫疾患」の一種だと考えられています。免疫細胞が誤って自分の体の細胞を攻撃してしまうことで、全身の結合組織で炎症が起こり、コラーゲンという繊維成分が過剰に作られてしまいます。 コラーゲンは、皮膚や血管、内臓など、体のあらゆる場所に存在する、組織と組織を結びつける役割を持つ大切なタンパク質です。しかし、全身性硬化症では、このコラーゲンが過剰に作られ、蓄積してしまうことで、組織が硬くなってしまいます。 初期症状としては、指先が冷たくなったり、白くなったりするレイノー現象や、皮膚が硬くなるといった症状が現れます。 病気が進行すると、全身の様々な臓器に影響が及びます。例えば、食道が硬くなって飲み込みにくくなる、肺が硬くなって呼吸困難になる、心臓の機能が低下する、腎臓の機能が低下するなど、生命に関わるような重篤な症状が現れることもあります。 全身性硬化症は、根本的な治療法が確立されていない難病です。 そのため、症状を和らげ、病気の進行を遅らせることを目的とした治療が行われます。
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